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じゃないほうの鎌倉アルプス探訪! 秘境感溢れる朝比奈峠の古道「朝比奈切通し」を歩く

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  • 朝比奈切通しの入口
  • 朝夷奈切通しの石碑
  • 鎌倉五名水の太刀洗水
  • 朝比奈の滝
  • 鎌倉の磨崖仏
  • 垂直に切り立った切通し崖
  • 朝比奈切通しのクライマックス大切通し
  • 熊野神社の本宮社殿
  • 熊野神社の鳥居
  • 鎌倉アルプス朝比奈切通しルートの入口
  • 横浜横須賀道路の橋脚下
  • 朝比奈切通しルートの入口脇観音地蔵
  • 広々とした朝比奈切通しルート
  • 横穴式墳墓のやぐら
  • 横穴式墳墓のやぐら
  • 熊野神社標識

首都圏の日帰りハイクの人気コースといえる鎌倉アルプス。人気のルートは北鎌倉~鎌倉宮ないしは二階堂に至る天園ルートになります。古都鎌倉を代表するルートは歴史的見どころにあふれ、時折見渡せる鎌倉市内と海というロマンチックビューで女子人気も高いようです。でも、すべてのルートで海が見えるわけではないんです。

鎌倉アルプス最大の特徴といえば切通しとやぐら

梅雨の切れ間に天園じゃないほうの鎌倉アルプス、朝比奈切通しルートを歩いてみました。切通しはご存じのように街道などを整備し、交通の便を高めるために山や丘の一部を開削した道です。三方を山に囲まれた鎌倉の地に幕府を開いたのは源頼朝ですが、外敵勢力の進行を削ぐ必要もあり、後の執権・北条氏や鎌倉殿の13人に名を連ねた武将の子孫が狭い隘路(あいろ)の道を切り開いたとされています。それが鎌倉七口と呼ばれる切通しです。

今回のルートは朝比奈切通しの横浜市金沢区側から進みます。京浜急行金沢八景駅から京急バスで揺られること約20分。朝比奈バス停で降り立ち、住宅街を抜けて進みます。入口からして往時の雰囲気が伝わるようです。ゴツゴツの整地されていない岩むき出しの道と、鎌倉地層の岩壁。頭上に走る横浜横須賀道路が日差しを遮り、昼なお暗い道の演出となっています。道は滑りやすいので、トレッキングシューズが必要です。

現在でも地名で残っていますが、横浜市金沢区は鎌倉時代は六浦と呼ばれていました。上総や安房の房総半島からの物資の集散地としてにぎわったようです。そのためでしょうか、名越や大仏などの切通しに比べて主要幹線然として道は広く、極力人馬の通行に支障をきたすことはないようにも感じられます。安全保障より通商面での活用が重視されたのですね。

鎌倉市内へ歩を進めて右手に小さなやぐら風洞穴を見かけます。やぐらは当時のお墓です。横穴式墳墓のやぐらは、土地の狭い鎌倉の中心街では高効率なシステムだったようです。切通しもそうですが、やぐら群もまた鎌倉アルプスの語り部です。

寄り道は鎌倉でもっともアクセス困難な秘境の熊野神社

同ルートのクライマックスが近づいてきます。左に熊野神社に向かうルートが表示されます。一説には鎌倉でもっともアクセス困難な秘境の神社といわれているそうです。確かに切通しのルートから大きく外れ、鎌倉市十二所の山を大きく回り込んだ先に、突如鳥居と石段が現れます。ひっそりとたたずむ神社は、しかし立派です。訪れる人もなく、ただただ静寂な時間を独占できました。熊野神社は源頼朝が鎌倉幕府の守護のための鬼門として要請し、3代執権の北条泰時により社殿が建立されました。

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