関東の観光地で最高の人気を誇る箱根。主峰となる金時山は日本三百名山に名を連ねる箱根外輪山の一座です。標高1212mの低山ですが箱根外輪山の北端に位置し、富士山を眺望できることもあり、東京の高尾山に次ぐほど人気の山です。
登山ルートは主に仙石から2本。御殿場側にある乙女峠からのルートとそれに接続する足柄側からの4ルートですが、いずれも初心者向けで片道1時間半から2時間目安で山頂が踏めることで、ファミリーハイカーも多く訪れます。
優しい箱根路から一転してアップダウンのクセ者登山道に
箱根の玄関口となる箱根湯本バスターミナルではキャリーバッグが行き交う中、登山靴&登山リュック姿のハイカーが列をなします。バス利用ハイカーの多くは金時山を目指します。金時山へはもっとも御殿場寄りの乙女峠バス停からと、金時登山口に近い仙石バス停、金時神社登山口のある金時神社入口バス停、そして乙女口バス停の4ルートになります。このバス登山の多彩なバリエーションが金時山登山の魅力でもあると思います。
ちなみにクルマ利用の場合は、金時神社駐車場および新規開通のはこね金太郎ライン駐車場が無料で駐車可能。有料駐車場では金時神社横の金時ゴルフ練習場および、国道138号線向かいにも駐車場が利用できます。また足柄峠側からも公共交通利用とクルマ利用が可能です。
乙女峠バス停からは富士山が目の前。乙女峠ルートには富士山展望台が置かれているので、晴天時にはオススメのコースです。乙女峠登山口に通じるゲート脇を回り込んで林道へ。数分で登山口が現れます。
まずは乙女峠展望台を目指します。緩やかな登りは、リズム作りにも最適です。公式コースタイムは40分で乙女峠(標高1005m)です。展望台に立てば目前には富士山。この乙女峠からのルートは展望台がある分岐で乙女口バス停利用のハイカーが合流します。
次は標高1144mの長尾山を目指します。わずか15分のコースタイムで長尾山山頂着。山頂といっても眺望は何もありません。長尾山からは意外なアップダウンが繰り返します。コースタイム35分の行程は木製階段と岩またぎの階段が顔を覗かします。鎖を張った場所も出てきます。
金時山は確かに初心者向けではありますが、やはり登山。名勝の金時岩のある金時神社からのルートもそれなりにタフですが、一部登山道修復などで以前より登りやすくなったようです。シビアな一面を乙女峠ルートからは伺えます。右手に大涌谷と仙石原、そして芦ノ湖を捉えたら山頂は目の前です。