二番山頂群の南に南北に並ぶ大蔵高丸とハマイバの2座は標高がそれぞれ1781mと1752mで、富士山に近いハマイバの方が標高が低くなっています。まるで映画館やコンサートホールのスタンド席のようなレイアウトは、大地が作り出した富士山観覧席の妙に驚かされます。もちろん富士山の優美なシルエットが視界一面に広がります。いずれもマイカーでの湯ノ沢峠からのアプローチならハイキングなノリで登頂可能。縦走デビューと富士山の眺望を楽しむ贅沢ルートです。
大蔵高丸にパラサイト? 縦走必至の絶景山頂
おそらくですが、いずれの登山ガイド本やWEB上でハマイバへの登山ルート紹介は、湯ノ沢峠から始まっていると思います。もしくは大峠でしょう。比較的公共交通機関でのアプローチがわかりやすい秀麗富嶽十二景の山々の中で、このハマイバは長い林道歩きの「覚悟」を求められる最たる山かと思います。
バス利用でのルートは雁ヶ腹摺山同様、真木小金沢林道終点のハマイバ前バス停から登山口まで1時間半を超える林道の登りが待ち構えております。その上で登山口からの登頂となります。または大菩薩連嶺にある米背負峠周りになります。
その峠には大菩薩嶺同様の上日川峠行きバスで、やまと天目山温泉バス停から大蔵沢大鹿林道を伝って米背負峠までで2時間超えです。この長時間林道歩きの往復は、なかなかに覚悟がいります。必然的に湯ノ沢峠ないしは大峠までマイカーで行き、大蔵高丸経由の縦走による登頂が現実的かと思います。ただし湯ノ沢峠手前の未舗装路は悪路として知られています。