生き物や植物が好きな方の多くは、何気ない日常やアウトドアで出会った生き物や植物を撮影して、後々じっくり画像を観察したり、SNSなどに投稿したりすることを楽しんでいるかと思います。
一方、生き物や植物のイラストレーションを描くことは、多くの情報をわかりやすく視覚化でき、写真とは違った楽しみを与えてくれます。大阪市立自然史博物館では特別展「自然史のイラストレーション ~描いて伝える・描いて楽しむ~」を開催。イラストレーションで表現された生き物や植物の魅力に触れてみましょう!
イラストレーションで生き物や植物の魅力を紹介
大阪市立自然史博物館は、総面積66haの広さを誇る、緑豊かな長居公園にある博物館。「自然と人間」をメインテーマに、動物、植物、昆虫、岩石、化石など約1万数千点の標本を展示しています。
この特別展では、古い文献、論文や図鑑、普及のための資料など、さまざまな媒体に描かれたイラストレーションを通して、描かれたものの魅力と描いて伝えることの楽しさを紹介しています。
例えば、ペリーの航海記に描かれた日本の生き物の図、化石で新種記載された松ぼっくりの原画、潮の満ち引きに関する絵本の原画、大阪市立自然史博物館友の会の会員の詳細な観察スケッチなど、幅広い時代やジャンルのイラストレーションを展示。誰もが写真を気軽に撮れる今だからこそ、改めて絵や図のおもしろさを考えるきっかけになるでしょう。
また、牧野日本植物図鑑の分担作画もした山田壽雄氏の植物図、子ども向けの図鑑や教科書の生き物をたくさん描いた天木茂晴氏の挿絵、中島睦子氏のラン科植物図譜の原図など、東京大学総合研究博物館が所蔵する図も展示されます。