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バテやすい人に共通の歩き方の特徴とは? 「本当にあった」に学ぶ、登山のリスクヘッジ【vol.03 歩き方編】

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  • 段差を登る人
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  • バテているハイカー
  • 岩場を歩くハイカー

管理された公園や施設で行うスポーツとは異なり、自然の中で活動する登山などのアクティビティには、リスクがつきものです。想定外の天候急変や沢の増水、転倒や滑落、落石、道迷いもあるかも?

フィールドでのリスクを避けるにはどうすべきか。このシリーズでは、筆者が実際に体験した実例も踏まえて、リスク回避のために知っておくべきことを解説します。

自然のままの山道の足元は凸凹だらけ

山道は、都市部の舗装道と異なり、傾いていたり、滑りやすい岩や木の根があったり、ゴロゴロとした石が積み重なっていたりと状況がさまざまです。

平らな舗装道では、あまり何も考えずにすたすた歩けますが、山道だと足場が不安定だったり、滑るかもしれないところもあります。

そんな場面では、一歩ずつ確実でていねいな足運びを心がけないと危険です。ちょっと足が滑っただけで、転倒・滑落につながることもあり、場合によっては遭難事故になってしまうことも。

バテたり転倒したりには理由があった

筆者は、登山初心者の指導をする機会が多いのですが、バテやすい人や転んだり足を滑らせたりしやすい人の特徴があります。

それは、「歩き方が雑な人」。

ドタドタと足音を立てるような歩き方だったり、次に足を置くところをきちんと見ずに適当に足を出したりします。

また、歩くペースが一定しない人も、バテることが多いようです。

はじめは体力があるので、早いペースで歩こうとするのですが、しばらくすると息が上がって立ち止まったり、座り込んだり。

そのような雑な歩き方では、安定して長く歩くことはできません。

足を滑らせてバランスを崩すと、反射的にリカバリしようとして、全身の筋力に激しく力が入り、筋疲労につながります。何度も転んだ日の翌日、妙な筋肉痛になった記憶のある人はいませんか?

そして、疲労が積み重なってくると、バランスを崩したときにリカバリーができなくなって、大転倒や滑落につながることもあります。

また、疲労すると、運動機能が低下するだけでなく、判断力や注意力も低下します。そうなると、潜在的な〝遭難予備軍〟かもしれません。

バテないように歩くための3つのポイント

山道というのは基本的に不整地なので、「一歩ずつ丁寧に足を運ぶ」ことが基本です。

登りでも下りでも、足を置く場所をしっかりと確認しながら歩きます。急斜面や岩場など、安定して足が置ける場所が限られていると、数歩先までを見通しておかないと、不自然な態勢になってしまうこともあります。

不整地を安定して歩くためには、セオリーがあります。

●よい姿勢をキープする

疲れて前かがみになったりすると、よけいな筋力を使ってしまうので、上体をしっかりと起こし、鉛直方向にまっすぐ立つのが基本です。重力に逆らわないことで、無駄な筋力を使わずに済むのです。

●歩幅は小さく

歩幅が大きいと、よけいな筋力を使ってしまいます。

舗装道のウォーキングでは、ストライドを大きくとってリズミカルに歩く方が効率的なのですが、足元の状況が一定せず、傾斜があったり、滑りやすい箇所があったりする山道では、なるべく歩幅を小さくする方が安定して歩けるのです。

急な段差などで、大きく足を上げ下げしないといけない場合もありますが、なるべく重心を自然に移動させることを意識し、スタティックに動くのがポイントです。

●足裏全体に荷重する

斜面を歩くとき、靴底の接地面が小さいと、せっかく高性能な登山靴をはいていても、ソールのフリクションを活用することができず、スリップしやすくなります。

イメージとしては、靴底のパターン全体を、しっかりと地面に食い込ませるような意識で歩くとよいでしょう。

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