たくさんのキャンプ道具と日々接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目しているおすすめ製品を紹介していただくシリーズ。今回はUPI 表参道の店長、溜池剛太郎さんに「キャンプでも街中でも気軽に着られるジャケット」をテーマに注目のアイテムを選んでいただきました。
優れた耐候性、通気性、防風性を備えるベンタイル生地
アウトドアで着用するジャケット(上着)を選ぶのは、けっこう難しいものです。例えば、防水性をどこまで求めるか、どんな季節にどこで着るのか、登山専用か、街歩き兼用かなどなど、用途によっていろいろな基準があることでしょう。また、生地や縫製などによって、着やすさ、動きやすさにも違いが出てきます。
防水仕様ではとても有名なブランドがありますが、通常のキャンプであれば、そんなに高い防水性能がなくても問題のないケースも多いですね。普段使いも意識するなら、機能性や扱いやすさなどに目を向けてみるのもいいかもしれません。
そこで溜池さんがセレクトしたのが、「サスタ ペスキ ジャケット」(6万1400円※税込)です。カラーは、ダークオリーブ、シナモンの2色。XS、S、M、Lの4サイズがあります。
「サスタ」というブランドは、日本ではまだメジャーではありませんが、フィンランドでは50年以上続いているハンティングにルーツを持つブランド。このジャケットは、「ベンタイル」という高級な天然素材(英国製)を使っています。「オーガニックコットンを高密度で編んであって、優れた耐候性、通気性、防風性を備えています」(溜池さん)
火の粉に強いし着心地もやさしいからキャンプでも安心
ベンタイル素材は、とても着心地がよくて、丈夫で動きやすいという特徴があります。「火の粉に強いとか、枝が当たっても破れないといった丈夫さと、縫製がきれいなので着ていても動きを妨げないのです」(溜池さん)。焚き火のときも安心して着ていられますし、山の散策時も快適に行動できますね。
また、ハンティングにルーツを持つブランドだけに、音を出さない素材でもあるそうです。「ハンティングの場面で、ウェアがパリパリと音を出してしまうと動物が逃げてしまいます。そのため、柔らかくて着心地も優しいのです」(溜池さん)
このように着心地がよくて、丈夫で、優れた通気性と防風性を備えるベンタイル。「耐水に関しては完全防水ではありませんが、小雨程度に対応し、雨で濡れると繊維が膨張して浸水を防ぎます」(溜池さん)。ポリエステルやナイロン製品に比べると、寿命がはるかに長いのが特徴です。