たくさんのキャンプ道具と日々接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目しているおすすめ製品を紹介していただくシリーズ。今回はUPI 表参道の店長、溜池剛太郎さんに「アウトドアで食事をするときに便利に使える道具」をテーマに注目のアイテムを選んでいただきました。
ソロキャンプや軽食向きのコンパクトサイズ
アウトドアで使う食器は、軽さやコンパクトさに加え、見た目のカラフルさもあると楽しくなるものです。持ち運びが負担にならないことはもちろん、やはり使うときに気分が盛り上がるということはとても大切なことですね。ただし、見た目だけで選んでしまうと、使い勝手がいま一つだったりと、なかなかしっくりこないこともあります。
見た目も使い勝手もいい食器として溜池さんがおすすめするのが、「ウィルドゥ キャンプボックス ライト」(1760円※税込)です。ウィルドゥは、1979年創業のスウェーデンのブランド。お皿やカップ、スポーク(スプーンとフォークがひとつになっている)などがワンセットになっている、いわゆるお弁当箱のようなアイテムです。
素材は、ポリプロピレンとエラストマー。本体は19cm×13cm×5cm、約150gと、ソロキャンプや軽食などに向く、ちょうどいいサイズ感です。
100℃の熱湯もOKでスウェーデン軍の人たちも重宝
コンパクトで、春夏のピクニックなどにぴったりのカラーリングですが、「こんなに見た目がかわいらしいんですけど、実はスウェーデン軍の人たちが使うようなものが入っていたりするんです」と溜池さん。
例えば、「このカップは『フォールダーカップ』といって、収納している小さな状態から広げることで立派なカップに早変わりします」(溜池さん)。畳んでおくと携帯しやすいため、軍の人たちも愛用しているそうです。一方で、登山に行く人たちからの人気も高まっているそうで、「ウルトラライト系(ものすごく軽い)アイテムとして、ウィルドゥのカップがけっこう定番になっています」(溜池さん)
さらに、熱湯に強いのも自慢のポイントで、「本体のボックスも含め、100℃のお湯にまで対応できるんです」(溜池さん)。これなら熱いスープを飲みたいときにも活用できてうれしいですね。
ところが、この強みは軍の人にとっては別の意味で重宝されているのだとか。「軍の人は、カップを一個一個手洗いしている時間はないんです。そのため、大きな鍋にお湯を沸騰させて、その中に、さっと拭いたこのカップを放り込んで煮沸して消毒しているのです」(溜池さん)
とてもまねはできませんが、これはすごい時短テクニックですね。カップ自体の油切れもよく、ペーパーでさっと拭くだけで汚れが落ちるというのも、大きなメリットになっています。
ひととおり揃っているから手軽に食事が楽しめる
本体は密閉ができないので、汁物を入れて持ち歩くのは避けたほうがよさそうですが、「サンドイッチなどを入れるのにちょうど合いますし、キャンプでは取り分け皿として使えます」(溜池さん)。ふたもトレーにしたり取り皿にしたりできますし、付属のスポークで手軽に食事が楽しめます。ただし、このスポークは片側がギザギザしていて、左手で持って食べるとその部分が口に当たってしまう点にはご注意を。
ラインアップされているのは、ライム、ライトブルー、オレンジ、オリーブの4種類で、ふたとカップが同じカラーになっています。なお、セット商品なので、カラーを個別に組み合わせることはできません。フタを閉めるとかわいいロゴも見えますし、持ち歩くのが楽しくなりますね。