寒い冬を越えてもうすぐ訪れる登山のハイシーズン。近年のアウトドアブームも相まって新規ユーザーも増えている登山者。そんなハイカーの重要なギアの1つといえば「ザック」。今回も、ジャック・ウルフスキンのマーケティングセクションマネージャー、宮城さんにザック選びの基本を教えていただいたた。第4回はパッキング編をお届け。
どんなパッキングをするかでモノ選びが変わる。パッキングって?
そもそもパッキングってどんな意味? 登山におけるパッキングとは、荷造りをすることを意味する。ザックに荷物を詰める=パッキングするという使い方が正しい言葉の使い方だろう。
「荷物をザックに入れるだけ」と必要なものを順序関係なくポンポン入れていたら大間違い。ザックは基本的に縦長の設計なので、奥(ザックの下部)に入れたものは必然的に取り出しにくくなる。
雨の日にレインウェアを出したいのにバッグの下部まで手がなかなか辿り着かず、びしょ濡れに……そんな経験はしたくないもの。
天候や山行中にやりたいことの優先度によってパッキングの内容は変わるが、基本をおさえておけばアレンジもしやすくなることだろう。
メーカーの中の人に聞く、パッキングの基本的な考え方
前提として、パッキングする時は背負った時にパックが後ろに引っ張られないように(転倒防止)、パックの重心を背中の中央部分に出来る限り体に近づける必要がある。
ウエストベルト、ショルダーストラップと全てのコンプレッションベルト(ザックの両サイドに付いている容量を調整するベルト)を締めることで荷重がさまざまな場所に分散することを防ぐことができる。
「パッキングする時の考え方を踏まえたうえで、ザック下部には寝袋やその他の軽量アイテムを、背中近くには重いもの、例えば食べ物やお水を収納するのが良いのではないでしょうか。外側および上部のセクションには取り出し頻度の高い軽量から中重量のアイテム(衣服など)、トップの蓋とウエストベルトポーチには軽くて小さなものなどを収納するのがおすすめです」(宮城さん)
外側のポケットやバッグには必要最低限のものだけ入れれば動きやすくなるとのことだ。ぜひ一度参考にして試してみよう。