寒い冬を越えてもうすぐ訪れる登山のハイシーズン。近年のアウトドアブームも相まって新規ユーザーも増えている登山者。そんなハイカーの重要なギアの1つといえば「ザック」。今回も、ジャック・ウルフスキンのマーケティングセクションマネージャー、宮城さんにザック選びの基本を教えていただいた。第3回はメーカー紹介編をお届けする。
シチュエーション別のおすすめは?
登山におけるザックのサイズ選びは前回の記事でご紹介した下記2パターン。
①日帰り・山小屋泊の場合
②山小屋泊・縦走・テント泊の場合
①の場合はクッカーやシングルバーナーなどの調理器具を入れることも想定して、25~30Lを選ぶと良い。
数あるメーカーの中からオススメしたいのが〝Jack Wolfskin〟。
ジャック・ウルフスキンとはドイツ・フランクフルトで1981年に生まれた総合アウトドアメーカー。オオカミの毛皮のようにどんな環境でも快適に過ごせるアウトドアギアを作りたいという想いから名付けられた。オオカミの足跡をアイコンに用いている。
これまではドイツブランドらしく、質実剛健なバックパックがラインナップの中心だったが、今期の春夏シーズンから軽量バックパックもリリース。
「新作のPRELIGHTシリーズ、CYROXシリーズは日帰り・山小屋泊のライトな山行にぴったりです。特徴として、今まで背面の長さが体型によって調整できるような背面調整システムがなかった低容量のものにも多く採用され、使い勝手がかなり向上しました」(宮城さん)
高次元の背負い心地と抜群の通気性を確保した商品ながら本体重量も抑え軽量化を実現したザックは、ライトハイクに最適です。
そして②の山小屋泊の縦走・テント泊はポケットの数やクッション性の高さなど長時間の山行でも疲れにくい安全性が求められる。宮城さんが選ぶ相性のいいメーカーは意外にも王道的なブランド“GREGORY”だ。
GREGORYはご存知の方も多いと思うが、1977年にアメリカのサンディエゴで“世界で最も優れたバックパックをつくる”という信念を掲げて創業した、日本でもおなじみのメーカー。
「縦走やテント泊を考えた際にどのくらいのレベル感を求めるか? を考えると、60リットル以上のサイズを豊富にラインナップしつつメンズ・レディースモデルを揃えた商品ラインナップは凄いと思います」(宮城さん)
80Lや100Lくらいの大きさになると使用シーンは限定的になるが、その場合においてもこの品揃えの多さはユーザーにとってもありがたい存在と言えるだろう。