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山陰の低山で「日本」と「世界」の絶景を制す?  市街地からすぐなのに一大パノラマ「社日山縦走ルポ・前編」【中国・島根県安来市】

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青空のもとに広がる一大パノラマ!

さっきまでの鬱蒼とした森の中を歩いていたのが嘘のよう。青空が広く、眩しいほど。そしてなんといっても、目の前に広がる一大パノラマ。360°とまではいきませんが、180°以上の絶景が広がっています。西~北~東と、グルリとこんな感じ。

看板などは立っていなかったのですが、どうやらここが「日本台」のようです。安来市街の向こうには中海、そしてかなたに見える山並は島根半島。山並だけなら他にも目に出来る場所はありますが、海の向こうに延々と連なるこの風景は、島根県ならでは。

日本台からは分岐して市街の方へ降りる道も伸びていました。ザラザラした砂状の滑りやすい地質の急坂で、足元要注意な感じ。

日本台にも石像が三体。中海の方を向いて、静かにたたずんでいました。

〝世界〟の名に恥じないピークからの絶景ビュー

元の尾根道へ戻り、先へ進みます。緑の合間から木漏れ日が差し込む、心地良い道。相変わらず歩きやすい道です。

5分ばかり歩くと、ちょっとした登りに。

これまではのほほんと歩いて来たのですが、ここはところどころ岩場もあり、やや慎重に歩を進めます。小さなピークを過ぎて、もうひと登り。

登り切った! と思ったら……もうひとつありました。

岩と岩の間を縫うようにして、ようやくたどりついたピーク。おそらくここが「世界平」で間違いないでしょう。

「〝日本〟台と〝世界〟平ではやっぱり、眺望が段違いなのかな?」と思ったら、やはりその通りでした。
日本台では見えなかった南側(精確には南東側?)の田園風景が素晴らしい。正面奥に見えるひときわ高いピークは、標高473mの京羅木山でしょう。

北の眺めはこんな感じです。緑、町、中海、島根半島。

北東に目をやると、富士山みたいにきれいな小山。安来港の脇にそびえる十神山(とがみやま)です。ちなみに十神山にはキャンプ場もあります。さらににその向こうに見える水平線は日本海です。

標高がより高くなったことと、アングルが変わったことで違った眺めが変わる。登山の楽しみのひとつを、存分に堪能しました。ここまでで登り始めて40分ほど。終始歩きやすい道なので、健脚の方なら30分もあれあたどりつけるかもしれません。

目的の〝日本〟と〝世界〟は制したのですが、縦走ルートはまだ半分残っています。後編では一転、アップダウンの激しいワイルドな展開に──。

 

【DATA】
■日本台・世界平(社日山)
住所:島根県安来市安来町

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