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何種類くらいの野鳥を探せる? 高層ビルに囲まれた鳥達のオアシス「新宿御苑」で野鳥観察【関東エリア】

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

  • 木の枝にとまるカワセミ
  • 地味目のオシドリのメス
  • 冬毛のオシドリのオス
  • 枝に止まるミソサザイ
  • アオジ
  • モノトーンカラーのキンクロハジロ
  • 飛翔するカワセミ
  • 1年中花が楽しめる温室
  • 池で泳ぐホシハジロ
  • 新宿御苑のハクセキレイ
  • ビルに囲まれた新宿御苑

インスタグラムの普及により、野鳥観察を楽しむ人が増えているように感じます。筆者は自然に囲まれた場所に住んでいるため、野鳥に珍しさを感じていませんでしたが、インスタグラムで見た鳥たちを探すことが楽しくなり、時折鳥の観察を行うようになりました。

そんな状態なので「都心に鳥を探しに行く」という発想はなかったのですが、周辺では見られない「あの鳥」が都心のビルの中に佇む「新宿御苑」にいるらしいということで、鳥を求めて新宿御苑を訪れました。

種類は少ないものの、見ごたえがある「新宿御苑」

環境省所管の国民公園である「新宿御苑」は、東京都新宿区と渋谷区に跨がり、都会の中にありながら約58ヘクタールの広さに1万本を超える樹木が植栽されています。「日本庭園」、「イギリス風景式庭園」、「フランス式整形庭園」や温室を備え、65種・約1300本の桜があり、日本さくら名所100選にも選定されています。

新宿御苑内で観察できる野鳥には、一年中見られる留鳥のシジュウカラ、メジロ、コゲラ、カワセミ、ヤマガラが、下の写真のように比較的近くまで寄れるハクセキレイがいます。

そして今回の目的である冬に来るオシドリを始め、ホシハジロ、キンクロハジロなどのカモ類も観察できます。撮影した鳥を場所と共にシェアするアプリでは、91種類もの野鳥観察の報告があり、野鳥観察初心者にとっては都心なのに結構いるなという印象を受けます。

都会で自然を楽しむなかでの野鳥探し

新宿御苑にはカフェやベンチがあり、数多くのトイレも設置されています。ゆっくりと野鳥を観察しながら散策することができます。特に新宿御苑内には「上の池」「中の池」「下の池」「玉藻池」といった四つの池があり、それぞれの池で異なる種類のカモ類が見られます。

カモ類を目当てにして苑内をぐるりと回ると、「日本庭園」や「フランス式整形庭園」、プラタナスの並木、温室など、途中で植物も楽しめます。

初心者が実際にどれだけの種類を観察できたのか?

筆者が実際に探鳥を行った結果、今回は一番見たかったオシドリをはじめ、キンクロハジロ、カイツブリ、ホシハジロ、マガモ、カルガモ、コサギ、カワセミ、コゲラ、ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、ハクセキレイ、ハシブトガラスなど、そしてジョウビタキの声を聞くなど様々な種類の野鳥を観察することができました。

都心でこれだけの鳥が観察できる事に感動すると同時に、4種類もの初見の野鳥を観察できて嬉しかったです。今回観察した鳥を中心に、新宿御苑でオススメの野鳥をピックアップしてご紹介します。

弾丸のように飛んでいく【カワセミ】

魚を取る時に弾丸のように水に飛び込むことが有名なカワセミは、全長17cmほどあり季節を問わず新宿御苑にいるので探しやすい鳥です。

新宿御苑でも飛んでいる姿を見ましたが、弾丸のように飛び背中の光沢のあるブルーがキラッと光りカワセミと気づいたくらいです。地元ではもう少しゆっくり飛んでいるような気がしますが、周囲に人が多いせいか目にも止まらぬ速さで飛んで行きました。

今回ご紹介する中では一番映える色味なので、ぜひ池の周囲で探してみて下さい。

モノトーンの姿が特徴的【キンクロハジロ】

カモ類は比較的大きく水に浮かんでいるため、初心者でも簡単に観察できる野鳥ですが、初心者には見分けが付きにくい事があります。その点、キンクロハジロはモノトーンのボディに、黄色い目と灰青色のくちばしという個性的なカラーリングで、見分けやすいカモのため初心者の探鳥にはオススメのカモ。体長も44cmと比較的大きく、繁殖期になるとオスの後頭に冠羽が出現するのも特徴です。

モノトーンカラーのキンクロハジロ

筆者が訪れた際には数は少なかったですが、玉藻池で数羽のキンクロハジロを観察できました。派手さや美しさはありませんが、見つけたらテンションが上がる不思議な鳥です。

黄色のお腹が特徴的【アオジ】

全長16cmのアオジは、スズメよりも少し大きめのサイズでホオジロ科ホオジロ属に属するため、ホオジロに似ていますが、お腹が黄色いのがポイント。あまり珍しい鳥ではありませんが、筆者はあまり見かけたことがないので探鳥をオススメしたい鳥です。

苑内にアオジの写真が入ったパウチのパネルがある程なので、よく見られる鳥なのかもしれませんが、筆者は残念ながら見ることができませんでした。藪がある場所で見かけることが多いので、藪の周りで見つけてみてください。

                            

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