国内製造と長年信頼される性能から、ドライブレコーダーやレーダー探知機が人気のセルスターから、新しいポータブル電源「PDL-300」が登場しました。定格出力280W、バッテリー容量24,000mAhと、数値的に驚くものではありませんが、AC100VやUSB 5Vに加えてワイヤレスチャージが天井部についており、使い勝手は良さそう。加えてポイントは、リン酸鉄リチウムイオン電池にこだわって作られていること。
バッテリーの安全性、発火や爆発が起こりにくい割合で言うと、もっとも危険とされるものから、コバルト系→ニッケル系→マンガン系→三元系→チラン酸系、そしてリン酸鉄系となっており、なかでもリン酸鉄リチウムイオン電池は今後期待されるバッテリーのひとつです。
スピーカーがジャンプスターターになる!?
セルスターは古くから鉛バッテリーのポータブル電源を製造してきた歴史があり、安心・安全が最優先の企業。ハイブリッド車が発売されるまでは、車内にAC100Vコンセントがないのが当たり前。同社のAC-DCコンバーターやトラックなどで使われているDC-DCコンバーターにお世話になったという方も少なくないでしょう。
じつは電源に関しても長年の実績があり、今回安全性の面で評価が高いリン酸鉄リチウムイオン電池のウィークポイントである小型化を実現したことで、商品化されたアイテムがリン酸鉄リチウムイオン電池を使ったBluetoothスピーカーとハンズフリー用スピーカーとしても使える、ジャンプスターターの「LJP-9600」。12V専用のスターターにより9600mAhを備えており、突然のバッテリー上がりでエンジン始動ができないクルマを救助することができます。
3リッター級の車両も救出できる
しかし、クルマのバッテリーが上がらないと出番がないジャンプスターターは、いざという時しか使わないものであり、充電が疎かでいざという時には使えなかったということも。何か出力が小さくてあったら便利な機能はないか? と開発陣が検討を重ねた結果、Bluetoothスピーカーとジャンプスターターを両立させた「LJP-9600」に至ったそう。
9600mAhであれば、排気量3000ccのガソリン車や2000ccのディーゼル車でも始動できる十分な容量があり、キャンプなどでスピーカーを使ったとしても、バッテリー上がりを起こしたクルマを始動させることが可能です。また家庭での充電に加えてクルマの充電もできるので、周囲で困っているクルマの救助も問題なし。ドリンクホルダーにピッタリ収まるサイズやLEDライトも搭載しているので、転ばぬ先の杖として車載するのに便利なアイテムといえます(※安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池ではあっても、車内への放置は絶対にやめてください)。