シカを中心とした好循環が「ジビエサイクル」
「ジビエは臭くて硬い」という概念を覆す「大槌ジビエ」の旨味は日本一と兼澤さんが自慢するだけあって、通販での売れ行きもよく捕獲が間に合わないほど。「大槌ジビエ」の赤身はBBQならぬGBQでシンプルに食べるのがおすすめで、スネ肉を使って開発した缶詰「大槌鹿のコク旨シチュー」も人気商品です。
2023年には新工場も完成。増産に向けて地元の猟友会ハンターたちともつながりながら、年間700頭の捕獲を目標にかかげるMOMIJI株式会社は、設立当初から害獣問題を財産へと変えるジビエサイクル実現のため「大槌ジビエソーシャルプロジェクト」を立ち上げています。
このプロジェクトでは、シカ解体の際に出る革や角を再利用した、アクセサリーの製作&販売や、地域おこし協力隊員の力を借りるなどして、大槌町のシカが育つ環境に触れるツアーの実施。生き物の命をいただく「食育」活動を行うなど、シカを中心とした輪が地域の活性化へとつながり、他の市区町村からも注目が集まっています。
【データ】
■会社名:MOMIJI株式会社
■住所:岩手県大槌町安渡1-3-20