じつは、川底はどんどん浅くなっている?
ところで、川は地面をけずるので、川底はどんどん深くなりますよね。
「いえ、川底は深くなるよりも、浅くなることの方が多いようです」
えっ! どうしてですか? だって川って地面をけずるんじゃ……。
「山の方、上流ではけずられているんですね。ちなみに山の形は、川で削られてできるんですよね。険しい山が、川によってだんだんなだらかな形になります。そのとき、そのけずられた土砂が低い土地に集まって、川底を浅くすることが起きます」
それは、考えても見ませんでした。川って浅くなっているんだ……。
「そのために、船が入れなくなったり、周りの地面より高い場所を川が流れる『天井川(てんじょうがわ)』になったりします。水害が起きやすいので、あんまりよくないですよね。
そのような場合は、洪水などの危険性が増すため、『浚渫(しゅんせつ)』といって、川底の土砂をさらって、川を深くする工事をすることがあります。
昔は、利根川にも野田のあたりまで船が入っていたのですが、川底が浅くなってしまって入れなくなってしまいました。江戸川と利根川を結ぶ運河があったんですよ。野田や銚子でしょう油産業が栄えたのは、船で江戸までしょう油を出荷できたからです」
できていたことができなくなったり、そんな変化で地形の移り変わりを見ることができるのですね!
【参照】
かわのちから
https://www.hrr.mlit.go.jp/matumoto/contents/sub/kantan/fusigebook/02/fusigi4.htm