毛皮を着ているようなオキナエビは貴婦人風
「私たちの今の一押しはオキナエビなんです。オキナエビは体に細かい毛がいっぱい生えていて、見た目がとってもモフモフしている珍しいエビなんです。人によってはその毛が気持ち悪いという人もいますが、まるで、毛皮を着たファッショニスタという感じです。深海に住んでいるので目はとても小さく退化していますが、長い触角を持っているのも特徴ですね」(山口さん)
白い軟毛が白髪のように見えて、まさに翁(オキナ)のようでもあります。立派なハサミもチャームポイントですがめったに使わないのだとか。
「エサを食べるときも、他の足を使うんです。大きなハサミを一体いつ使うつもりなのか、不思議なので観察してみてください」(山口さん)
【DATA】
オキナエビ
学名 Nephropsis stewarti
分類 アカザエビ科オキナエビ属
生息地域 日本やフィリピン、アラビア海などの水深300~800mの砂地
ほかにも、深海にはさまざまなブサカワ生物たちがいます。沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアムで自分だけのブサカワアイドルを見つけて下さい!
【取材協力】
■沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム