昨今の夏の暑さはとても尋常ではなく、10~11月になっても秋とは思えない真夏日が続いたこともあって、本当に季節の変わり目がわからなくなっています。さらに、12月に入っても関東では暖かい日が続き、その一方で、東北地方では大雪に見舞われる地域もあり、激しく気候が移り変わるなか、体調面の管理や服装選びなど非常に難しくなっています。
基本的に秋冬シーズンの冷え込みは、やはり厳しいものです。天候のちょっとした変化で、気温が大きく変動する場合もありますから、アウトドアで活動するうえでは、この季節ならではの対策が重要になります。そういった対策を考えるうえで、まず押さえておきたいのが、冬の天気の特徴です。本記事では、登山&キャンプのベテランである打越俊浩さんに、冬の天気を読み取る方法をうかがってみました。
夏のような激変はない!? 冬の天気の特徴とは?
夏のアウトドアでは、ついさっきまでカンカン照りだったのに、突然、大雨が降ってきたりと天候が激変することも多く、常に警戒しておく必要があります。キャンプなどでは、その程度しだいではサイトを撤収しなければならない事態もありえます。
冬のアウトドアでも、そういった天候の変化が気になるところですが、打越さんによれば、「冬は、夏のように天気が急激に崩れることは少ない」そうです。では、冬の天気の場合、どんな点をチェックしたらいいのでしょうか。
等圧線の本数を見て天気の崩れを予想する
冬になると、天気予報で「西高東低の冬型の気圧配置」という言葉を頻繁に耳にするようになります。これは、日本列島の西側に高気圧が、東側に低気圧がある状況で、典型的な冬の気圧配置といえるものです。天気図を見ると、高気圧と低気圧の間に何本かの等圧線が日本列島にかかりますが、この本数で、大まかな天気が予測できるそうです。
「等圧線が4本以下の場合は、全国的に穏やかな天候となり、5本以上になると北風が強く、荒れた天気になると言われています」(打越さん)。予想天気図を見て、等圧線が密にかかっているときは、低山であっても登山は控えたほうがいいでしょう。