テント泊には設営・撤収を含めたキャンプの醍醐味がある
冬の「テント泊」ではシュラフの温度帯の確認、保温性を確保するマットの機能性、テント内を暖めるための暖房器具の選定、結露を少なくするための工夫など、快適さを確保するための知識と工夫が必要になります。「車中泊」ではクルマの構造上、宿泊できる人数が制限されますが、「テント泊」はテントのサイズを変更することで調整することが可能です。ソロキャンプでは小さなテント、大人数のファミリーキャンプでは大型テントを使い分けることで、コントロールすることができるのです。もちろん、数種類のテントを用意するには、それなりの予算と収納場所が必要になることが前提ではあります。
「テント泊」の楽しさはキャンプの醍醐味と言っても過言ではありません。都会の喧騒を離れ、自分だけの居場所を設営する歓びは「車中泊」とは違った奥深さがあります。手軽さでは「車中泊」に軍配が挙がるものの、キャンプをしている充実感を味わいたいのであれば「テント泊」は設営・撤収の手間を差し引いても、大きな幸福感を味わわせてくれます。
ソトラバ編集部でも「車中泊派」と「テント泊派」が二分しています。どちらが良いとは断言できませんが、アウトドアメディアとしてこれからキャンプを始めよう、今年が初めての冬キャンプと言う人でも、一度は冬のテント生活を味わうことをおすすめします。本当なら冷え込み始めた時期の秋キャンプで経験を積み、防寒対策をしっかりと考えることが必要ですが、テントに泊まり、冬の寒さを経験することでキャンプの経験値は大きく向上するはずです。
まずは「テント泊」に挑戦し、寒さに耐えられなければクルマに逃げ込んで「車中泊」へと切り替える。そんなハイブリッドな2段構えで冬キャンプに臨むことをおすすめします。初めての冬キャンプに挑戦するのなら極寒になり過ぎないキャンプ場を選ぶことも重要です。いきなり、雪深いキャンプ場や氷点下になるような場所を避け、冬でも温暖なキャンプ場から始めてください。何事も経験ですが、大切なのは『安全第一』。無理をしない範囲で冬の「テント泊」を楽しみましょう。