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理想のキャンプカー選びは「SUV」と「ステーションワゴン」どっち? ベテランキャンパーの最終回答とは

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今回、編集部から届いたコラムのお題は、理想のキャンプカーを選ぶなら「SUV」か「ステーションワゴン」か? と言うものでした。このお題が届いた理由は、以前、私が2台のSUVと2台のステーションワゴンを乗り継いでいたからであり、実体験から答えを出してほしいとの意図が汲み取れます。

アウトドアで使い倒せる脱ミニバン車はどっち!?

本来なら積載能力、車中泊での利便性を考えれば、SUV&ステーションワゴンよりもミニバンに軍配が挙がってしまうのは否めない事実。とくに最近のミニバンはキャンプでの使用が重要視され、シートアレンジの多様性が格段に進化を遂げています。

しかし、クルマ好きのなかには“ワンボックススタイル”への苦手意識を持っている人も多いようです。日常生活との併用を考えたとき、ミニバンの大きさを持て余してしまうシーンも少なくありません。巨大な空間はエアコンやヒーターの無駄使いにもなり、重量のある車体は決して燃費が良いとは言えません。

逆に軽自動車やコンパクトサイズのミニバンでは室内空間、乗車時の窮屈さが仇となり、選択肢から外している人も存在します。そう考えた場合、乗用車ライクに使えるのがSUVかステーションワゴンになるのですが、編集部の意図を裏切るようで申し訳ありませんが、2つの選択は「好み次第…」になってしまいます。

最優先で何を求めるかで決まる!

最近ジープからステーションワゴンに乗り継いだ私としては、どちらにも長所と短所があり、何を優先するかによって選択するタイプが違ってきます。基本的にはSUVは4WDが主流であり、その走破性はとても魅力的です。その恩恵を感じたのは雪の積もる道と荒れた林道でした。乗用車であればスタックしそうな路面、ボトムを打ってしまいそうな轍でも“どこ吹く風”で走り抜ける安心感は絶大で、趣味の釣りに行く時に何度も助けられました。

3代目チェロキーのオフロード走行

逆にデメリットは背が高いこと。車高の高いSUVは都内の立体駐車で断られることも多く、駐車場探しで苦労したことも多々ありました。しかし、この背の高さは視認性の良さにもつながり、前方視界が良いことで運転がとても楽になる。高速道路では路側帯の壁に視界を塞がれず、遠くまで見渡せるのは助手席に座る人にも閉塞感を与えることがありません。

バンとして見られなくなったステーションワゴン

ステーションワゴンの場合、ベースとなる一般的なセダンや2ボックスタイプのクルマ(ワゴン専用車両も存在します)との違いが少なく、特別な運転スキルが必要になることはありません。乗用車の後部が拡大しただけで乗り味や視認性に戸惑うことはないはずです。もちろん、一般的なクルマが利用できる駐車場であれば問題なく使えますし、1550mmの制限がある機械式立体駐車場にも入庫可能。

最近はステーションワゴンが認知され、ひと昔前のようにライトバン(商用車)的な扱いを受けることもなくなりました。我が家の年老いた母には「あんた、ライトバンに乗って水道屋さんにでもなったのかい」と言われてしまいましたが……。

4WDを選べばSUVもステーションワゴンも大差なし

積載能力では車種や車両サイズによって差はありますが、SUVは荷室に高さがあるので荷物を高く積むことが可能です。奥行きでは意外にもステーションワゴンに分があることも多いようですが、どちらのタイプを選択しても一般的なキャンプ道具の量であれば十分に積み込むことができるはずです。よって、今回の比較ではスペース的な問題での差はほとんどなく、車両が持つボディ形状が大きな違いであり、駆動方式でも4WDのステーションワゴンを選べば差がなくなると言えそうです。

また、日本は舗装大国と言われ、道路の約82.5%、一般国道では99.5%が舗装道になっています。そのため、林道や悪路を通らずに辿り着けるキャンプ場も多く、好んで悪路を走らないのならFFやFRの二輪駆動車でも不便を感じることはありません。最近のSUVは「アーバンSUV」と呼ばれるモデルが主流となり、ひと昔前の武骨なクロカン4WDとは違ったスタイリッシュンなモデルが増えたことで、SUVとステーションワゴンの差がより小さくなっているのも事実です。

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