守屋山は長野県諏訪市と伊那市にまたがる標高1650mの低山ですが、諏訪湖を眼下に望む位置にあり、北側に北アルプス群、西に中央アルプス、南は南ア、東には八ヶ岳の群嶺を一望できる山としてマニア人気の高い山です。
山頂手前まで樹林帯が続き木陰ハイクを楽しめました。静かな里山ハイクは、地元の登山ファンを惹きつけてやまないでしょうね。(注:夏期登山のレポートになります)
シラビソの森で静かな山行
今回は国道152号線・杖突街道沿いにある杖突峠駐車場登山口から登山を開始します。駐車場は砂利ですが整地されており、約40台駐車可能とされています。取材当日は平日の10時前後ですが6台が駐車。うち4台が県内ナンバーでした。地元率高いですね。街道からも駐車場が見えます。
駐車場から手作りの階段を数段上がって登山口。すでに標高1200mを超えています。ここから赤井沢新道〜杖突平を経由して東峰を目指します。登り始めは緩やかな樹林帯。真夏日ではあっても、シラビソの木々に覆われた登山道は涼やかに感じられます。
一部林道を歩き、赤井沢新道入口から本格登山道に踏み入ります。この赤井沢新道では新たにモミジの植樹が始まっているようで、網巻きの幼木がかなり散見できました。今年はまだ無理ですが来年の秋には、この登山道に秋色を添えてくれるのではないでしょうか。期待したいですね。
小さな沢を渡る木道もいい演出家です。木道を渡った先に絶好の休憩ポイントとなる広場の杖突平水呑場があります。
天空への「ビクトリーロード」が待っている
杖突平着。水呑場山荘と看板には表示されていましたが、開けた広場は休憩にちょうど良い場所です。平日は山荘は閉まっているようです。有料ですがバイオトイレも完備。管理広場らしくキレイに使われています。地元の森林組合の方々の心遣いがうかがわれます。広場には鳥居と小さな祠が祀られていました。初めての山に無事の祈願をして広場を後にします。
広場出口側には愛らしいクマの木彫りが「行ってらっしゃい」。熊出没とのことなので熊鈴を鳴らします。ここからは本格登山道になります。が、全体に傾斜は緩やか。右手には諏訪湖が木々の間から湖面を覗かせます。
山頂手前。ビクトリーロードが引かれているのがわかります。広大な天空は青空。山頂からの景観に大きな期待を寄せます。守屋山東峰山頂着。山頂はさほど広くはないのですが、その分広大なパノラマビューが待ち構えています。
北東側眼下に諏訪湖。あいにくの雲で隠れるのは北アルプスの山並み。早朝ならともかく、この夏のシーズンでは3000m級の秀峰に会えないのも致し方ないですね。秋も深まれば、きっと素晴らしい景観を堪能できると思います。
山頂同定の銘板が置かれています。しばし時を忘れるほどに雲で隠れて見ることが叶わない日本アルプスの名峰の姿を想像してしまいます。この先に片道10分ほどで西峰にも行けますが、今回は西側・中央アルプス方面の眺望が期待できないこともあり、ひととおり次に登る山選びの楽しい時間を過ごして下山します。