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姫乃たまの「おそとで生きるもん!」 vol.19 暗黒の醤油をゲットせよ! 醸造所併設の「メタルお醤油屋さん」を訪ねる

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

  • 姫乃たま おそとで生きるもん 里咲りさ どじょう どじょうの蒲焼き メタル 矢田醤油店 島根県安来市
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島根県安来市といえば、鉄鋼業で有名な町。

鉄……金属……メタル!!!! ということで、市内には「メタルお醤油屋さん」があるのDEATH!!(以上、デスボイスでお届け)

メタルお醤油屋さんこと矢田醤油店は、1920年創業の歴史あるお醤油屋さん。

醸造所が併設されている建物は趣があって、辺りには醤油の甘くて香ばしい香りが漂っています。

改めて嗅いでみると、醤油ってフルーティーな香りがするんですね。それもそのはず、醤油には桃やパイナップルと同じ香りの成分が含まれている……そうなのDEATH!!!(しつこい)

醤油とメタルのCDが並ぶお醤油屋さん

先ほど「どじょうセンター」でどじょうすくいをしたので、今夜、蒲焼きにするためのお醤油を買いにやってきました。

事務所で出迎えてくださったのは、東京出身で矢田醤油店に婿入りした矢田大典さん。

里咲りさ社長(通称・しゃちょー)は事務所を一目見て、「東京の香りする~」と独特な感想を述べていました。

商品棚には自社製品の醤油と味噌が並んでおり、それらを押し出しそうな勢いでメタルのCDとカセットも陳列されています。

矢田さんの趣味が高じて、矢田醤油店では過去にメタルCDの即売会を開催したことがあるのだとか。その際に作った「暗黒ノ醤油」が好評で、都内のライブハウスで販売してもらったこともあるという、まさにメタルお醤油屋さんです。

この「暗黒ノ醤油」の中身は、矢田醤油店の看板商品である「甘露」。甘露は再仕込みに塩水ではなく醤油を使っているので、通常のお醤油と比べて、原料が2倍もかかっている豪華なお醤油なんです。

はいっ! いま普通に「再仕込みに塩水~」と書きましたが、いつも使っているお醤油って、どうやって造られているか知っていますか?

…………説明しよう!

まず蒸した大豆と、炒った小麦に、種麹を加えて混ぜ合わせます(矢田醤油店では国産の大豆と小麦を使用しているよ!)。これが数日かけて麹になります。

麹に塩水を合わせると、諸味(もろみ)ができます。再仕込み醤油の製法では、ここで塩水の代わりに醤油を使うのです。

諸味の中で麹菌、酵母、乳酸菌が働いて、ゆっくり発酵・熟成していきます。布に包んだ諸味を絞って出てくるのが、はいっ、醤油です!

絞ったままの醤油を生醤油と呼びますが、通常は加熱して殺菌しながら色、味、香りを整えていきます。

お醤油の製造現場をレッツ見学! 

醸造所を案内してもらって真っ先に目に入ったのが、大量に重なっている分厚い布のようなもの。

なんだろうと思って眺めていると、しゃちょーも同じものが気になったようで、「懐かしい匂いがする……」と言います。

気になって矢田さんに聞いてみると、なんと醤油を絞った後の乾いた搾りかすでした!

初めて見る物体に、私もしゃちょーも謎の大喜び。

酒粕と違って食べてもおいしくないので、牧場の肥料にしているとのこと。牛にとってはいい香りがするご馳走になっているようで、醤油の搾りかすが届くと、牛たちがとても喜ぶのだそうです。

それを聞いたしゃちょーが「そっか! 子供のころ、牛さんの小屋の近くでこの匂いを嗅いだことがあったんです!」と納得の表情に。もしかしてしゃちょーの地元の牛たちも、この醤油のしぼったお豆をいただいていたのかもしれません。

また、醸造所の機械はすべてが大きい!

造り方を知識として理解していても、実際にお醤油を大量に造る機械を見ると圧倒されます。なんと、蒸した大豆と炒った小麦を混ぜる機械は容量が2トンもあります! アジアゾウ一頭分の重さですね。アフリカゾウだったら4頭くらい。

そして2トンの大豆と小麦を混ぜたものに、麹菌を混ぜる機械はさらに大きい! 部屋が丸々ひとつ占領されるくらいの大きさで、容量は「15石」らしく、一石が180リットルとのことなので、えーっと、2.7キロリットルということ?(合ってる?)とにかく大きいぞ。

しかし、最終的に諸味を容器から容器へと移動させるのは、スコップを使って人間がやるので、矢田さんからは「スポーツですね……」との感想が。もともと陸上をやっていた矢田さんですが、重いものを運ぶのは使う筋肉が全然違うとのことで、体がとても丈夫になりそうです。

醸造所の階段を上ると、諸味を保管している巨大な樽がたくさん並んでいるのを見渡せます。 

だいたい一年をかけて、全ての樽の中身が一巡するそうです。矢田さんが婿入りしたのは2016年なので、今年で8年目。この巨大な樽の中身を8周もさせたのかと思うと、感慨深くなります(なぜか、私が)。

見学の最後には、醤油を絞るところを見せてくれました。ここが醤油造りで一番の「映えスポット」ということで、撮影するのに最適な角度も教えてもらいました。

写真が苦手な私と違って、しゃちょーはばっちり撮影できていましたよ。

醤油を絞っているのは、矢田さんの弟さん! ご両親も移住してきたそうで、きっと安来市とご縁があったんですね。弟さんもやっぱりメタル好きとのことでした。

 

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