見つけても触れないことが大事
ウミヘビはおとなしい性格のものが多く、向こうから襲ってくることは基本的にありません。ただし、なかには攻撃的な種もいるとのこと。
「ダイビングや海水浴で出会う可能性があります。海流に乗って、千葉県の房総半島沖で見つかったこともありますが、基本的には南西諸島で注意すべき存在です」(西海さん)
陸棲のヘビと比べて口が小さいので、深く咬まれないからさわっても大丈夫、などという記述も時折見かけますが、実際はどうなのでしょうか。
「そんなことはありません。マムシやハブといったクサリヘビ科のヘビとは毒牙の構造の違いもありますが、決して咬まれて毒が入るのが難しいつくりではありません」(西海さん)
適切な治療を受ければ、必ずしも死に至るわけではありませんが、やはり咬まれないことが大事。美しい海でゆうゆうと泳ぐ姿を見かけると、その珍しさや美しさについ触れてみたくなるかもしれませんが、ぐっとこらえて見守りましょう。
【取材協力】
■一般社団法人セルズ環境教育デザイン研究所