スキー好きならその名を聞いたことがある名門メーカーを解説
■ATOMIC(アトミック)
もっとも流通量が多いオーストリアの巨大スキーメーカー。スキーワールドカップに出場するようなトップ選手も愛用しており、毎年、好成績を残し続けています。日本用に調整したモデルも用意するなど、スキー板もブーツも充実のラインナップです。
「スキー自体の種類も幅広く、硬さの種類も多い。とにかく選択肢が広いメーカーです」(下山さん)
初心者から上級者まで、誰もが候補にできる安心のブランドといえます。
■FISCHER(フィッシャー)
オーストリアの人気メーカー。スキージャンプやクロスカントリー競技のユーザーが多く、ゲレンデに映える黄色い板は憧れの的です。
「ブーツに『バキュームフィット』という成型技術があるなど、独自の技が光るブランドです」(下山さん)
スキー板はバリエーションも豊富で、操作性の高さが好評。ヨーロッパでおなじみの人気ブランドです。
■ROSSIGNOL(ロシニョール)
100年以上の歴史を有すフランスの名門。ブーツの人気メーカーLANGE(ラング)を傘下にしています。
「しなやかさを感じ、扱いやすいスキー板というイメージが強いですね」(下山さん)
サンドイッチ構造といわれる昔ながらのつくりで、安定感を出しながらも、よくしなるのが特徴。ターンしやすい板が好評で、レディースもたくさん展開しています。
■SALMON(サロモン)
もともとビンディングのメーカーから世界的ブランドに発展。初心者でも扱いやすいアイテムが多く、板もブーツも“履きやすい”という印象のブランドです。
「登山、トレッキングなど山のスポーツにかかわるものは何でもつくろうという会社。ブランド力も高く、実際質も良いのでオススメをしやすいメーカーです」(下山さん)
滑走性、コントロール性が高いから上級者も納得。初心者でも使いやすい板が多く、幅広いモデル展開が魅力です。
■K2(ケイツー)
1960年代に創業したアメリカのスキーメーカー。ターンすること以外にもいろいろと遊べるようになっており、軽快な乗り心地が特徴的です。
「フリーライド、フリースタイルスキーで有名ですが、ゲレンデ用もあります」(下山さん)
スキー板もブーツもカラフルなアイテムが多く、ゲレンデで注目されること確実です。
いよいよスキーシーズン到来。今年は新アイテムを用意したいという人はメーカーごとの特性も考えて選ぶと楽しさが倍増しそうです。ぜひ、自分のスタイル、レベルに合ったものを選び抜いてください。
【取材協力】
■石井スポーツ 神田本館
東京都千代田区神田小川町3-10
下山 真さん
25年ほどスキーインストラクターをしていたというスキーのエキスパート。バックカントリーへの造詣も深い。以前は登山靴売り場も担当しており、スキーブーツの販売にもそのフィッティング技術と経験が活きている。
【著者プロフィール】
■半澤則吉(はんざわ・のりよし)
フリーライター。福島県出身。父がスキーを教えていた関係もあり幼少期から競技スキーに取り組む。毎冬は週4~5度スキー場で研鑽を積むが、中学生で未練もなく引退。
以後は、雪山に行くことはなかったものの15年ぶりにスキーをしてみてその楽しさを実感。本格的に再スタート。