鎌倉には気軽に楽しめるハイキングコースがいくつかあります。その中でも人気が高いのが天園ハイキングコース。近くに別荘を構えていた東郷平八郎が、「まるで天国の園に遊ぶようだ」と表現したのが由来だとか。前編では穴場の切通しを巡りましたが、今回は鎌倉で2番目に高い六国見山(ろっこくけんざん)を経由して、天園ハイキングコースに向かいます。
6つの国が見渡せるナイスビューが魅力の六国見山へ
高野の切通し、大船の切通しを堪能したあとに向かったのは、標高147mの六国見山。かつて山頂より6つの国(相模、武蔵、伊豆、上総、下総、安房)を望むことができたことから、この名がつけられたそうです。
現在は、山の中腹に広がる樹林地を保全するため、森林公園として整備されています。ゆえに山頂へ通じる道も歩きやすい!
途中でふと右側に目をやると、木の葉の間から大船観音が見えました。
軽快な足取りのまま、山頂付近の展望台に到着。晴天でしたが、少しガスっていたためかクリアな眺望とはいかず。ちなみに、湿度の低いからっとした晴れの日だと富士山が堂々たる姿を見せてくれます。
振り返ると、横浜ランドマークタワーを始め、みなとみらいの街並みが一望できます。
展望台を後にして進むこと約300m。木の根元にコンクリートブロックと小さな立て札があり、そこに「六国見山山頂」と書かれていました。
こんなに控えめな山頂標識に出会ったのは初めてです。もう少し主張してもいいのに……なんて思いながら、天園ハイキングコースを目指します。