なだらかで優美なススキ草原で心地よいハイキング
日本300名山の一つでもある倶留尊山と、亀山にいだかれるように広がっているのが曾爾高原。毎年3月に山焼きを行い、春から夏にかけては一面がみずみずしい緑、秋にはそれが銀色に輝くススキの穂が金銀の波となって埋め尽くす、独特の景観を作り出しています。
奈良県と三重県の県境付近の標高約700mに広がる高原で、駐車場から歩きやすい遊歩道が整備されています。見晴らしがよく、雄大な景色が楽しめるのが魅力です。
高原エリアだけを散策して帰る観光客も多いのですが、登山好きならやっぱりピークハントをしたくなります。曽爾高原の北側にある俱留尊山は、標高1037m。亀山峠から約1時間で登頂できます。
下っていくと、「お亀池」という池が見えます。水があまり深くなくて、湿原の状態ですが、昔々、大蛇や人魚が棲んでいたという伝説もあるそうです。
下山すると、「お亀の湯」が待っています。
「ぬるぬるした感じのお湯がとても気持ちがよくて、このお湯に浸かりたいからここでキャンプをしたいと思うほどいい温泉なんです」と松田さん。
快適なキャンプ場で、山歩きにもよい立地、そして泉質のいい温泉もある曾爾高原。ちなみに、鎧岳・兜岳の近くにある「屛風岩」は、春の桜の季節もきれいだそうです。
【データ】
施設名:そに木霊リゾート~TAWA~
住所:奈良県曽爾村太良路664
営業期間:通年営業
松田聖子さん
プロフィール:神戸市在住、山好きが集う六甲山麓の小さな隠れ家カフェ「Rokko Beaver’s Nest」のオーナー。キャンプや登山などのアウトドア活動をこよなく愛し、近場の六甲山から日本アルプスまで各地に出没。ソトアソビ『山とあそ部』を主宰し、山の楽しみ方を広く発信している。