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秋田一の名峰を目指すなら名湯巡りもセットで!  秋田駒ヶ岳&乳頭温泉郷ルポ【前編】

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

  • 標高1545mの片倉岳展望台から遠望する田沢湖
  • 阿弥陀池木道
  • 阿弥陀池
  • キャラボクの赤い実
  • ハイカー
  • 八合目上
  • 八合目
  • 朝食
  • 黒湯源泉

標高1637mの秋田県の最高峰・秋田駒ヶ岳。八幡平、岩手山、森吉山など、このエリアには登ってみたい山がたくさんあるのですが、寒さに向かう季節はやはり温泉! ということで、乳頭温泉郷から近い山に登ることに。

原生林の中に点在する東北の名湯を登山ベースに

十和田・八幡平国立公園の中にある乳頭山。その山懐にいだかれた美しいブナ林の中にあるのが乳頭温泉郷で、独自の源泉を持つ温泉宿が7軒もあります。ここの温泉宿をベースに、秋田の名峰・駒ヶ岳を目指します。

筆者は関西在住ということもあり、初日は移動のみ。前泊先としてチョイスしたのが、乳頭温泉郷の中でも最も奥にあり、江戸時代からの歴史を持つ黒湯温泉。敷地内に源泉が噴出しているワイルドで広々とした温泉です。

二日目は、朝起きてすぐ、まだ薄暗いうちに露天風呂へ。

歴史を物語る趣深い建物と、紅葉を背景にたなびく湯けむり。ほのかな硫黄の香りが一面に漂って、情緒満点。あらためて東北の温泉ってステキだなと思いました。

じつは混浴の内湯に入ってみたくて、うんと早起きしたのですが、さらに早起きさんがいて断念。残念。

地元食材を使った朝ごはん。さすが米どころ秋田だけあって、炊き立てごはんの美味しさはピカイチです。米の一粒一粒がつややかで、もっちりと香りもよく炊きあげられていて、何度もおかわりをしたくなるほど。味噌汁もおかずもとても美味しくて、朝からしっかりとパワーチャージできました。しっかり歩くぞ!

〝飛び道具〟を駆使して八合目までワープ!

夏場なら、田沢湖高原から八合目まで登山バスが運行されているのですが、10月中旬はすでに運休期間。お宿から、予約していたタクシーで標高1300mの八合目まで一気にワープする作戦で、ラクラクなアプローチです。

タクシードライバーさんがとても面白い方で、移動中に車窓から見える山のことや自然のこと、さらには秋田弁についてなど、いろいろ教えていただきました。降りるとき、タクシー会社の電話番号が書かれたカードを手渡してくれて、「何かあったらすぐ迎えにきますからね!」と言われたのですが……。

このときは、「親切で感じのいい方だけど、もうお会いすることもないよなぁ」と思ってました。

駐車場と避難小屋のある八合目を出発し、まずは男女岳の西側にある片倉岳展望台方面へ。やや雲が多めながらも、眺望もよく、快適に歩き始めました。

さすがに秋の東北で標高1300mともなると、関西とは寒さのレベルが違っていたけれど、登るにはちょうどいい気温で快適なスタートでした。

中部山岳あたりとは違って、東北地方では森林限界が低いので、1500m足らずの標高でも、低木しかありません。花の名山として知られる秋田駒ヶ岳ですが、10月上旬ともなると目立つ花はなく、キャラボクの実が真っ赤に熟しているのが印象的でした。

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