趣味に、フィットネスに、高い人気を誇っている自転車。私もサイクリングを始めてみたいけれど、わからないことだらけという人も多いことでしょう。
そこで、そういった初心者の心配を一掃するため、「サイクリングを楽しむための基本のキ」シリーズをお届け。サイクルライフアドバイザーの山口貴司さんに、自転車の基本から楽しみ方までを教えていただきます。今回は、「とっても大事な自転車の保険」です。
自転車に乗るときに保険が必要な理由とは
現在、全国の自治体で自転車保険の加入の義務化が進められています。近年は自転車の重大事故も多く、高額な賠償金が発生するケースも見受けられます。
そんなとき、保険に入っていないと莫大な負担がのしかかってきます。そこで、被害者の保護と加害者の負担軽減のため、自転車保険への加入が促されているのです。「現在は自転車保険の加入はもう必須と考えて、必ず加入するようにしましょう」(山口さん)
加入が必要になるのは「個人賠償責任保険」
自転車保険で加入が義務付けられているのは、他人に怪我を負わせてしまった場合にそれを補償する保険で、それを「個人賠償責任保険」といいます。つまり、この保険に加入していることが必要なのです。
個人賠償責任保険は、自転車保険に限らず、自動車保険や傷害保険などさまざまな保険に付帯されている場合があります。そのため、すでに加入しているかもしれませんので、二重に加入しないよう、家族に確認してみましょう。ただ、この保険では自分自身への補償はありませんので、注意してください。
示談交渉やロードサービス付きがおすすめ
個人賠償責任保険の補償金額は、一般的には最低でも1億円以上、できれば2億円といわれています。「そのうえで、『示談交渉サービス』や『ロードサービス』が付いていると便利です」(山口さん)
示談交渉は、事故があったときに保険会社が代理で相手の方と解決に向けた交渉をしてくれるサービスです。これは多くの保険が対応しています。
また、ロードサービスは事故に限らず、自転車が走行不能になったときに自宅や修理店などに自転車を運んでくれるサービスです。こちらは、一部の保険に付帯していますので、必要な人はそういった保険プランを検討するといいでしょう。