結局辿り着くのは多人数乗車できる箱型のミニバン!
時代の寵児ともいえるミニバンですが、そのルーツは1990年代に遡ります。当時はMPV(マルチパーパスビークル)とも呼ばれ、快適性が与えられたレジャー用のクルマとして生まれた経緯を持ちます。商用目的で開発されたキャブオーバーのトヨタ・ハイエースや日産NV350キャラバンもミニバンとしてひと括りにされることが多いと言えますが、実際には似て非なるものです。
乗用車として生まれ、独自の進化を遂げた最新のミニバンは日常的な使用でも快適。高さ制限のない駐車場を選ばなければならないというウィークポイントこそあるものの、トールボディの恩恵は高さのある荷物を積むことができるので、自転車や釣りなどの趣味を優先するキャンプでは大きな味方となり、車高の高さによる見切りの良さは長距離移動での快適性にも貢献してくれます。
最近では車中泊やキャンプを想定したシートアレンジが標準的となり、シートをフラットにすることで車中泊を気軽に楽しめるのもミニバンの大きなアドバンテージです。
【まとめ】
本稿では、オートキャンプと車中泊の最適性ということで「ステーションワゴン」「SUV」「ミニバン」を比較してみました。もちろん、車中泊仕様として存在するキャンピングカーがもっとも快適ですが、日常とキャンプという非日常を両立させるという意味でキャンピングカーは除外しました。
人気の高いキャンプに適した3タイプのクルマを比較してみると、オートキャンプや車中泊を楽しむのであればミニバンに軍配が挙がると言えます。ドライブの快適性、居住空間の充実、ラゲッジスペース容量、シートアレンジによる車中泊への対応力などなど、日常生活での使い勝手の良さを合わせ持つミニバンはこれからオートキャンプを目指す人、オートキャンプをさらに充実させたいと願う人には最適な選択になるはずです。
クルマ選びの基準は人それぞれであり決して強制されるものではありませんが、好きなクルマを手に入れて楽しむことがもっとも健康的で、オートキャンプや車中泊を楽しみたいのであれば、総合力を鑑みても「ミニバン一択」といっても間違いないでしょう。