ついに「絶景とご対面」と思いきや……
11時50分、山頂着。標高2760mの山頂からの爆裂火口。現地で見る迫力たるや、です。山頂爆裂火口近くは危険ということでロープ規制がかかっています。
硫黄岳山頂からは晴れていれば横岳~赤岳の南八ヶ岳のダイナミックな稜線の眺望も期待できたのですが、残念ながら白い世界の中に沈んでしまいました。
硫黄岳から天狗岳方面の眺望です。ガスが広がりつつあります。天狗岳は東天狗(写真右)と西天狗の2峰からなる双耳峰です。
硫黄岳から南に少し歩を進めた先にあるコマクサ群生地へ。高山の女王が可憐な彩りを披露してくれました。
【コマクサ】
「高山植物の女王」と呼ばれるコマクサは、小さくも美しいことで人気の花。漢字では駒草と書くそうで、駒は文字通り馬。花が正面から見た馬の顔ように見えることから命名された。可憐な姿の一方で、環境の厳しい高山帯、それも他の植物が生えることがないような砂礫地を好む生命力の強さも馬並み。硫黄岳から南八ヶ岳・横岳に向かう稜線の群生地は有名。レッドリストに名を連ねる花なので、採取は禁止されています。
花言葉は「気高い心」や「誇り」と意志の強さを感じるもの。
下りのルートはピストンせずに「赤岩の頭」ルートを使います。濃いガスで先が見えにくいので足もとに注意を払って下山します。
八ヶ岳の硫黄岳は桜平からのルートはビギナーにも優しく、往復で約5~6時間の日帰り登頂コースとして知られています。
今回の日程では残念ながら八ヶ岳ブルーの山頂風景をお届けできませんでしたが、爆裂火口の威容は凄まじく、稜線から左手に見上げながら山頂を目指すルートは登山の醍醐味を教えてくれます。
夏沢峠を軸に山小屋泊で南八ヶ岳と北八ヶ岳のどちらにも登山ルートを広げることもできます。