エレベーターを降りるとそこには巨大標本が!
第1章「海と生命のはじまり」のエリアを抜けると、目の前には超大型シアター「海のエレベーター」が見えます。大画面の前には柵がついており、エレベーターのような仕様に。ここでは、水深5~8000m超の海の様子を見られます。浅瀬から次第に深い海へ潜っていく画面には、ダイオウイカやメガマウスなどが動いている貴重な姿が映し出されます。
エレベーターのエリアから第2章「海と生き物のつながり」へ移動すると、そこには高さ約4.7mのナガスクジラの上半身標本が出現! このエリアでは、様々な種類の海の生き物の標本や剥製が展示されています。
標本の中には、日本の海の豊かな生態系の紹介も。ニシンやホッケ、メバルなど、食卓でなじみのある魚もいました。みんな同じことを考えているのか、周りからは「塩焼きがいい」とか「刺身が意外と」といった声が聞こえてきます。水の惑星の中でも、とりわけ島国として海と密接に暮らしてきた日本人ならではの感想なのでしょうか。
第2章の見どころは、標本だけではありません。近年問題になっている、イルカやクジラが海岸に打ち上げられて死亡している事例についても解説しています。中でも、今年1月に大阪湾の淀川河口付近に迷い込んだ体長約1469cmのマッコウクジラについての一連の出来事は、国内で大きな話題になりました。
本展では、この個体の歯や胃の内容物を展示しています。迷いクジラの歯から、一体どんな事実が発覚するのでしょうか。
まずは第1.2章の展示をご紹介しました。次回は、第3.4章でいよいよ海と人類の関わりについての展示をお届けします。
【イベント情報】
■特別展「海 ─生命のみなもと─」
開催日:2023年7月15日(土)~10月9日(月・祝)
会場:国立科学博物館(東京都台東区上野公園7-20)