秋の気配が漂う今日この頃。暑すぎず寒すぎず、レジャーにぴったりの季節がやってきます。
でも、「もう蚊には刺されないでしょ」という油断は禁物。
今年のように猛暑が続いた夏は、蚊にとっても気温が高すぎたので、意外に蚊が少ないと感じた人が多かったようです。ところが、暑さのピークを過ぎると、かえって蚊にとって適温となり、活動が活発になる恐れがあります。
今回はかゆみ・虫刺され薬の「ムヒシリーズ」で各世代におなじみの、池田模範堂の医薬情報グループリーダーの堀田(ほりた)さんと、総務グループ広報・社会貢献チームの山岸さんに、刺されたときにつける薬の選び方をお聞きしました。
剤形の違いで効果は異なる? 選ぶならどれ?
ドラッグストアや薬局に行くと、さまざまなタイプの虫刺され薬が売られています。ステロイド成分や清涼感成分など、それぞれ含まれる成分が異なるほかに、クリームや液体、パッチ剤など、薬の形(剤形)もさまざまです。
これらの剤形の違いで、効果はどう変わるのでしょうか。
「クリーム剤はのびがよく、なじみやすく塗り広げやすいです。一方で、液剤は液体が素早く浸透するほか、容器から直接塗るので手を汚さずに使え、広範囲に塗り広げやすいという利点があります」(堀田さん)
手をすぐ洗える環境にいるならクリームの塗り薬を、手の洗いにくい屋外で使用したり、子どもが自分で塗ったりするなら、液状のものを選ぶといいかもしれません。手につかなければ、そのあとうっかり目をこすってしまっても、ひりひりするのを避けられます。
これらのほかに、「パッチ剤」の形状のものもあります。これは、塗る虫刺され薬と同様の薬剤を配合したパッチを肌に貼り付けて使用するものです。
「パッチ剤は、特にお子様などがかきこわさないようにするために貼るのがおすすめです。ただし、長時間貼ることでお肌に負担をかける場合があるため、当社では4~5時間を1回の使用の目安としてお伝えしています」(堀田さん)
それぞれの剤形のメリットやデメリットを理解したうえで、自分や家族に合うものを選びたいものです。
薬の正しいつけ方ってあるの?
薬を選んだら、正しい使い方をして早くかゆみを消し去りたいものです。
「とにかく虫に刺されたら、かかずにすぐに薬を塗るようにしてください。1日の塗布目安回数は5~6回ですが、症状に応じてそれ以上になっても構いませんので、適宜増減させてください」と堀田さん。
思ったより多めに塗ってもいいようです。ただし、症状がひどい場合はまた別の対処が必要になってきます。
「かゆみや腫れがひどい場合は、氷水で冷やすのもおすすめです。また、5~6日間薬を使用しても症状が治まらない場合は、医療機関への受診をおすすめします」(堀田さん)
まれに激しいアレルギー症状を起こす人もいて、刺された箇所がひどく腫れたり、発熱したりするとのこと。薬を塗ったからといって安心せず、ひどい場合は早めに皮膚科に行くようにしましょう。