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所有するコストがバカ高いは嘘? じつは乗用車とさほど変わらない「キャンピングカー」維持費のリアル

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  • キャンプ場に駐めたキャンピングカー
  • ハイエースベースのキャンピングカーの内装
  • 駐車場に駐めた軽キャンパー
  • 自動車の維持費
  • 軽キャンパーの内装
  • 駐車場に駐めたキャンピングカー
  • 高層道路を走るキャンピングカー
  • キャンピングカーのベッド

キャンピングカーブームが最高潮を迎えている昨今。もはや究極の贅沢として憧れの存在となっている「キャンピングカー」。時間さえあれば好きな場所にいつでも、どこへでも出かけることができ、簡単に自然のフィールドに飛び出せるクルマ旅の最高の相棒です。しかし、多くの人は「維持費が高い」「管理が大変」と思っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、キャンピングカーのリアルに迫り、維持費やメンテナンスについて考えてみます。

キャンピングカーの種類とメリット&デメリットとは

キャンピングカーというジャンルには軽自動車をベースにした「軽キャンパー」、ハイエースやキャラバンなどの箱バンを使った「バンコン」、トラックベースの「キャブコン」、バスを使った「バスコン」、さらにオリジナルで製作されるフルサイズの「フルコン」が存在し、それぞれのスタイルによって分類されています。

なかでも、比較的使い勝手のよいバンコンの人気が高く、ハイエースベースであれば、通常のミニバンとサイズがさほど変わらず、少し大きいボディは慣れてしまえば苦労することなく運転することができます。また、手軽さに注目するのなら軽キャンパーがおすすめで、居住空間を求めるのであればキャブコンに軍配が挙がります。フルコンやバスコンは贅沢な別荘感覚で使用できる一方、価格も高く限られた一部の富裕層向けと言えますし、これまで乗用車しか運転したことがないドライバーにとって、運転の難易度は少し高まります。ボディサイズも余裕で全長5mを超えてくるので、余裕のある駐車スペースが必要になります。

自動車税などが割安になるキャンピングカー

キャンプが好きにとってキャンピングカーはどう映っているのだろう? と考えた時、「維持費が高そう」「メンテナンスが大変」と思っているかもしれません。しかし、本当にそうなのでしょうか? まずは維持費に迫ってみると、キャンピングカーは消防車や救急車などと同じ「8ナンバー」に区分されます。この8ナンバー登録車は道路運送車両法により「特殊用途自動車」とされ、実は自動車税が通常の自家用車と比較して2割程度安く設定されています。

自動車の維持費

排気量によってバラつきはありますが、8ナンバー車の方が自動車税は安く、例を挙げれば同じハイエースに乗るのならキャンピングカーの方がお得ということになります。キャンピングカーとして8ナンバー登録する場合は、乗車定員の1/3以上の就寝定員を有すること(※2022年4月1の改正により、端数切り捨てとなったことで、5人定員や4人定員であれば1名分[大人の場合、50×180cmサイズが必要]の就寝定員があればOKに)、10L以上の貯水排水設備があること、炊事設備があること、室内高1600mm以上を満たしていることなどが条件になります。

車検時の諸費用は乗用車に対して割安

車検に関しても少しばかりの違いがあり、一般的な乗用車の場合には初回登録から3年後、以降は2年毎の車検になるのに対して、8ナンバー登録車は新車・中古車を問わず2年毎に車検を受ける必要があります。簡単にいえば8ナンバーのキャンピングカーを新車で購入すると、初回車検が2年後となり、それ以降は通常の乗用車と同様の2年毎になるのです。

車検取得時の費用として必要な重量税や自賠責保険にも違いがあり、自動車重量税は8ナンバー車の方が安くなっています。簡単な例を挙げると、車両重量が2.5トンの自家用車では重量税は4万1000万円となりますが、8ナンバー車では2万4600円に設定され、その差額は1万6400円とかなりのお得感を感じることができます。

しかし、自賠責保険(24カ月)では一般的な乗用車が2万7840円なのに対して8ナンバー登録車は3万4900円となり、少しばかり割高になってしまいます。逆に軽キャンパーの場合、一般的な軽自動車は2万2880円ですが、8ナンバーで登録した場合には1万3200円となり8ナンバーの方がお得に設定されています。

ここで説明したように、税金に関しては8ナンバー登録を行ったキャンピングカーの方が優位であり、絶対的なお得感を得ることができるはずです。しかし、ここでひとつだけ落とし穴があり、8ナンバー登録車は「任意保険」が高く設定されている場合もあり、キャンピングカー向け(特殊用途自動車)の保険を取り扱っている保険会社でなければ加入できないこともあるので注意が必要です。キャンピングカーを取り扱っている販売店では専門の保険会社と提携していることも多く、新車・中古車を関わらず問題になることは少ないと言えますが、個人売買で購入するときには事前に保険会社を調べて相談しておくことをお忘れなく。

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