自家用車とタクシーで会場までラクラク
また、今年は現地までの移動も「40歳仕様」にしたのがよかったです。以前は新幹線で新潟まで行っていたのですが、今回は初めてマイカーで移動。野外フェスは荷物がたくさんあるので、クルマ移動のほうが圧倒的にラクちんだと気付きました。
到着後は前述の宿にマイカーを駐め、荷物を預け、いざ出発。会場まではタクシーを使いました。越後湯沢駅から会場までのシャトルバスは1000円と圧倒的に安いけれど、今回は1日だけの参戦ということもあり、タクシー移動。これも40代を迎えたからできたセレクトだったように思います。
そして、今回は帰りもタクシー頼みでした。会場の端にあるタクシー乗り場には、夜でもタクシーがやってくるので待機するのも手です。深夜だったため、私たちはタクシー会社に連絡して来てもらい、スルッと帰れました。
タクシー代は行きが7000円台、帰りが9000円台。なかなか高額ではありますが、タクシーのおかげでバスの時間を気にしないで済みましたし、並ぶ手間や時間もカット。会場までの行き来は本当に快適でした。
野外フェスはこういった移動こそストレスで、体力も削られます。移動をいかにラクにするかは、ちゃんと考えるべきだなと改めて感じました。そのためにお金を費やすのも悪くないように思います。
もちろん、これらの話に反論もあるでしょう。「フェスは数日ぶっ通しで楽しむのが大前提」という人も多いでしょうし、「好きなアーティストをもれなく見るために、分刻みで動きたい」という人もいるはずです。それにも大いに頷けます。
でも40歳という年齢を迎え、疲れないことの大切さを痛感した私は、これからも「ラク」を求めたいかな。年相応、自分なりのフェスの楽しみ方を追求したいと思っています。
フジロックなど野外フェスをハードなイベントと考えてしまっている人も、まだまだ多いのも事実。「少しでもラクしたり、快適さを高めることで、より気軽に楽しめるよ」という一つの提言だと思ってもらえればうれしいです。
フジロックは「また来年」ですが、フェスシーズンは夏だけではありません。この秋も、音楽フェスを思う存分楽しんでいきましょう!
【著者プロフィール】
■半澤則吉(はんざわ・のりよし)
フリーライター。福島県出身。15歳から音楽活動を開始し、現在もライブハウス記事を執筆する音楽好き。フジロック、サマーソニックといった巨大イベントはもちろん、小さなフェスにも頻繁に足を運ぶ。