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夜の高尾山で空飛ぶ姿を目の当たりに!「はじめよう!! 高尾山でムササビ観察会」参加ルポ【関東エリア】

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

音もなく飛んできた黒い影の正体は!?

会えるか? 会えないか? ドキドキしながらケーブルカーに乗って出発。通常の観察ツアーでは観察場所から徒歩で降りながら観察しますが、『高尾山ビアマウント』の営業期間中はケーブルカーの終発が21時15分のため行きも帰りもケーブルカーを利用します。

ちょうど夕暮れ時の涼しくなり始めた頃に、観察場所に到着。観察しやすい位置にみんなで一列に並んでムササビの〝出待ち〟です。ムササビの巣や樹洞、観察ポイントについて宮田さんの軽快な説明で、どんどんムササビ見たい熱が上がっていきます。

かなりの待ち時間のあと、急に何かの気配と共に右45度上から感じます。すると、黒い影が音もなく、私の前の人の頭上スレスレを滑空し、体の角度を変えたかと思ったら暗闇に消えていきました。

ムササビです!! 真っ暗な中でシルエットだけが確認できましたが、その姿と雰囲気を形容するなら〝ベランダから落ちてきた、シッポの生えた座布団〟です。

PHOTO:東京ムササビ観察ノート 森田大介

頭上を通り過ぎた人に話を聞いたところ、「風圧を感じ、視界の端に何か黒いものが見えたけれど、あまり姿は見えなかった」ということでした。

巣の出入り口から一番遠い、最後尾に並んだ筆者の目の前を飛んだので、皆さんは後ろ向き。ツアー参加者で姿を見たのは筆者だけ。

その後、しばらく観察を続けましたがムササビは現れず。「木の葉のカサカサ音がしている時は、ムササビの可能性があるよ」と教わりながら、夜の道をムササビ探索しながら降りました。

野生動物は、遭遇できないことがあるからこそ、見ることができた時の喜びはひとしおです。とはいえ、確率は高いにこしたことはありません。そのためには、観察対象の習性を知ることが大切です。

観察の方法によっては、過度なストレスを野生動物にかけてしまいます。観察者の行動のいかんによっては、天敵に捕まってしまったり、繁殖に影響する可能性だってあります。観察マナーは非常に大切。最初からいきなり単独で探しにゆくのではなく、まずはガイドツアーに参加するのがベスト。そう感じたムササビツアー体験でした。

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