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ちょっとしたコツで映える写真に! プロカメラマンが教えるアウトドア撮影術【vol.04 動物編】

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

耳を澄まし、目を凝らして撮る楽しみを味わう 【リス】

湘南エリアでは自然豊かな場所に行かなくても、住宅街や寺社仏閣で遭遇することがあるリス。見つけた瞬間、思わずカメラを構えたくなる被写体です。

リスを撮るなら、やはり山の中に出向くのがベスト。ただ、ハイキングコースに入って1分で見つけることもあれば、全然見当たらない日もあります。必ずしも出会えるとは限らないのが、撮りたい欲を刺激すると言えなくもないかもしれません。

とはいえ、リスはすばしっこい。ようやく発見して、いざ撮影と思ったらすでに走り去ったあと、ということもしばしばです。

そのときは撮り逃してしまっても、次の機会には必ず撮るぞ! ということで、事前にYou Tubeなどでリスの鳴き声を確認しておきましょう。鳴き声が聞こえれば、山の中でも進むべき方向がわかって見つけやすくなります。「えっ、こんな鳴き方するんだ……」とちょっと驚くかもしれません。なお、鳴き方はいくつかパターンがあるので、ぜひ聞き比べてみて下さい。

撮影時にはチャンスを最大限に活かすべく、シャッターは連写モードにしましょう。明るいところにひょっこり現れた瞬間を狙うのが理想です。

シャッタースピードは1/300以上は欲しいところですが、木々が生い茂る場所だとISOが上がりすぎてしまうのが悩みどころ。以下の写真はISO 10000、シャッタースピード1/200の撮影例です。ノイジーな写真になってしまった上に、リスの動く速度と合わず、1/200ではぶれてしまうのがわかると思います。

300mmのレンズでは足りないとき、カメラに望遠効果が得られるクロップモードがあればぜひ利用してみて下さい。

AFは動物優先の追従モードを利用したいところですが、枝葉に隠れがちなリスの場合、木にピントが合ってしまうケースも。開けた場所であれば追従モードと使い、そうでなければレンズで追いやすい中央一点AFで狙いましょう。

タイミングを見計らいながら、カメラ設定のことも頭に入れて撮る必要がある野生動物。難しいがゆえに、細かい設定の組み合わせを考えるなど、撮影スキルアップにはもってこいです。長時間じっくりと腰を据えて、楽しみながら撮影してくださいね。念のために行動食と虫除けも忘れずに!