命がけの旅ではたどり着けない鳥もいる!
「中にはたどり着けない鳥もいるんですよ。台風や、低気圧がいきなりやってきたなどの気候の変化で渡りルートを思いっきり外れてしまい、違うところに降りちゃったという場合もあります。途中、くたびれてしまって海や地面に落ちてしまう鳥もいます。一か八かの世界ですよね。でもそのリスクを負っても、卵を産んでヒナを育てるためや、寒い冬を越すために、渡る利益があるということです」

人間と同じで、失敗してしまうこともあるのですね。でも、鳥にとっては命に関わる問題。常に自然と向き合いながら、命がけで生き延びていることがわかりました。
【取材協力】
日本鳥類保護連盟(にほんちょうるいほごれんめい)
野鳥をはじめとする野生生物を守ることと、その活動を広めることを目的とする団体。昭和22年に設立。これまで希少猛禽類を守ることを目的とした調査のほか、さまざまな鳥を調査・研究。現在は、絶滅危惧種である「コアジサシ」の調査や、外来種の「ワカケホンセイインコ」の野生化問題についても研究を進めている。