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コミュ力アップで成長一直線! 脳科学者が提言する「育脳的キャンプ」のすすめ【vol.03】

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

SNSで減少した対面での意思疎通を積極的に

実は近年、SNSの普及により文字だけで伝え合うことが日常化し、昔に比べて面と向かって他者とうまくコミュニケーションをとれない人が増えているそうです。確かに、今は別れ話や退職願までSNSですませようと思えばすませられる時代ですし、またコロナ禍でリモートワークも増えるなど、直接対面で意思疎通する機会が減ってきています。

「一人で行くソロキャンプが流行したのも、そうした影響が多少あるのかもしれません。ただ、ソロキャンプに行っても、隣のキャンパーやキャンプ場の人などと話す機会はあるでしょう。また、山道では知らない人とすれ違う際に『こんにちは』と挨拶を交わす習慣があります。

大人数のバーベキューは、知り合い同士だけでなく、知人を誘い合って参加するケースも多いものです。もともと人見知りだったり、普段なかなか他人と交わることが少なかったりする子どもにとっては、知らない人と話してコミュニケーション能力を磨くいい機会になるかもしれません。ただ、本人が楽しめることが前提で、嫌がるのに無理してまで参加させるのは逆効果です。様子を見ながら段階を踏んで、徐々に慣れさせていくといいでしょう」

                       

【プロフィール】

瀧 靖之(たき・やすゆき)

1970年生まれ。東北大学加齢医学研究所教授。脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを研究。著書に『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)、『アウトドア育脳』(山と溪谷社)など。

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