身近なセミの面白ネタに思わず「くすっ」
〝羽化登仙〟のエピソードのように、セミは身近な存在ながら、意外と知らないことも多く、奥が深い生き物です。現在、橿原市昆虫館で開催中の『やばすぎる!セミ展』では、豊富な展示で、セミのいろいろな一面を知ることができます。
例えば、時間を追って撮影されたセミの羽化の展示や、卵から幼虫が生まれる様子を撮影した動画、同じ場所で、時間差で鳴くセミの声を録音した音源など、かなりレアな音や映像でセミの生態を学ぶことができます。
また、セミの育て方、セミを狙うヤバい天敵といった展示のほか、日本に生息するすべてのセミの貴重な標本も見られます。
さらに、セミの幼虫に寄生する冬虫夏草の標本、海外のびっくりするようなセミ、極めつけは、100円ショップで今人気沸騰中の「蟲神器(むしじんぎ)」というトレーディングカードゲームまで紹介。
セミをあしらったお酒から、関西では定番人気の「セミ餃子」などの面白ネタも登場し、生物学的観点だけではない、幅広い雑学まで網羅された展示内容に、へぇっと驚いたり、くすっと笑ったりできますよ。
特別展は10月9日まで開催されています。きっと、なじみ深いセミの新しい一面を発見できます!
【取材協力】
■池田 大(いけだ ひろし)プロフィール:橿原市昆虫館学芸員。
1994年生まれ、神戸市出身。幼少期より昆虫好きで、地元の昆虫館や博物館に通っているうちに学芸員の仕事に憧れを持つ。大学では昆虫分類学を専攻、卒業後は三田市有馬富士自然学習センターで科学コミュニケーターとして勤務。2020年より現職、学芸員として昆虫の魅力を多くの人々に伝えている。
■橿原市昆虫館
https://www.city.kashihara.nara.jp/kanko_bunka_sports/konchukan/index.html
■ヤバ過ぎるセミ展
https://www.city.kashihara.nara.jp/soshiki/1062/gyomu/1/1/14170.html