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昆虫の専門家に教えてもらおう! 虫たちとの上手な付き合い方【クワガタムシ&カブトムシ編】

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カブトムシやクワガタムシの持ち方

成虫を見つけたら、やっぱり手で捕まえてみたいもの。しかし、カブトムシやクワガタは強いツノやアゴを持っているので、つつかれたり挟まれたりすると痛そう。

安全に捕まえるにはどうしたらよいのでしょうか。

「ツノやアゴの少し後ろ、昆虫のからだの側面を、親指と人差し指で持ちましょう。カブトムシなら、小さい方のツノを持つのもアリです。

ただし、カブトムシの場合は足の爪の力が強く、無理にはがそうとすると足がちぎれることもあるので注意しましょう」(池田さん)

なお、捕まえたカブトムシやクワガタムシを家に持ち帰る際には、オスばかりにならないように注意が必要とのこと。それはオス同士が出会うと、よくケンカをするからです。

とくにクワガタムシはひとつの飼育ケースに複数入れると、相手の身体に穴をあけるほど傷つけ合ってしまうことがあるそうなので、避けた方がよさそうです。

森で虫探しをするのは楽しいもの。カブトムシやクワガタムシを捕まえてみたい子どもたちは多そうですが、小さい子どもが虫捕りデビューをするなら、まずはダンゴムシから始めてみるのもいいと池田さんは言います。

「昆虫ではなく、エビやカニと同じ甲殻類の仲間ですが、飛んで逃げない、指をはさまれたり、つつかれたり、痛い思いをせずに済みます。丸まる姿もキュートで、小さい子どもが生き物に触れる第一歩に適していますね。」

もちろん、野生の生き物に触ったあとは、しっかり手を洗うことも忘れずに。


【取材協力】

池田 大さん

■池田 大(いけだ ひろし)

プロフィール:橿原市昆虫館学芸員。

1994年生まれ、神戸市出身。幼少期より昆虫好きで、地元の昆虫館や博物館に通っているうちに学芸員の仕事に憧れを持つ。大学では昆虫分類学を専攻、卒業後は三田市有馬富士自然学習センターで科学コミュニケーターとして勤務。2020年より現職、学芸員として昆虫の魅力を多くの人々に伝えている。

                     

■橿原市昆虫館

https://www.city.kashihara.nara.jp/kanko_bunka_sports/konchukan/index.html