夏〜秋キャンプの敵といえば、蚊。どこからともなく現れ、対策を怠ると、あちこち刺されてかゆみに苦しむことになります。
自宅での対策はできていても、屋外ではどうしたら効率的に蚊を防げるか、キャンプ初心者にはわからないことも多いはず。
今回は、「KINCHO」の商標でおなじみの大日本除虫菊株式会社・宣伝部の笹岡さんに、お家ではもちろんのこと、キャンプの際にもおすすめの蚊対策製品を教えていただきました。
世代を超えて愛される渦巻には屋外向けの「太巻」もある
【商品名】金鳥の渦巻 ハエにも効く 太巻 10巻(防除用医薬部外品)
夏の風物詩として知られる蚊取り線香。どこか懐かしさ漂うあの香りが好き、という人も多いかもしれません。
そんな蚊取り線香は、KINCHOを語るうえで欠かせない商品です。
1886年(明治19年)、のちに大日本除虫菊の初代社長となる上山英一郎氏は、アメリカの植物会社の社長から除虫菊(シロバナムシヨケギク)の種を譲り受け、栽培を始めました。やがてこの植物が殺虫成分を含むことを知り、商品化に取り組みます。1890年(明治25年)に世界初の棒状の蚊取り線香を発明し、その後改良を重ね、1985年(明治28年)に発明したのが渦巻型の蚊取り線香です。
古くから稲作が盛んで蚊が多かったにもかかわらず、効果的な撃退方法がなかった日本で、「金鳥の渦巻」は大いに歓迎され、以降120年以上にわたって愛され続けるロングラン商品となりました。
「現在の金鳥の渦巻は、除虫菊に含まれる『ピレトリン』を化学合成した『ピレスロイド』が有効成分として配合されています。これが燃焼するときの熱によって揮散し、煙と共に拡がって蚊に対して殺虫効果を示しますが、人などの恒温動物に対して安全性が高いのが特長です」と笹岡さん。
高い効果をもちながらも、安心して使えるのはうれしい限り。また、除虫菊や木粉など、厳選した天然原料を使用しており、深みのある自然な香りへのこだわりにも並々ならぬものがあります。
蚊取り線香の効果的な使い方
蚊取り線香の効果的な使い方を、笹岡さんに伺ってみました。
「蚊取り線香は風上に置いてご使用いただくと効果的です。お家で使われる際は、窓際などにおいてご使用ください。キャンプなど屋外で使用される際は、テントの周りなど、自分たちのいる場所を取り囲むように複数個所に置いていただくと、風向きに関わらず安定した効果が得られます」
効果が約7時間続くレギュラータイプと、12時間用の大型のもの、3時間で使いきれるミニサイズ、ローズの香り付きなどがある「金鳥の渦巻」。そのほかに、野外での使用に適した商品が「金鳥の渦巻 ハエにも効く 太巻」です。
「この蚊取り線香は通常の『金鳥の渦巻』と比べて断面積が約2倍と太く、広範囲にすばやく効き目が拡がるので、屋外など広い場所での使用に最適です」(笹岡さん)
ピレスロイドの一種であるトランスフルトリンが、蚊だけでなくハエにも効果を発揮。テント周りに置くだけでなく、登山やハイキングなどにも携行できます。
「どの蚊取り線香にも共通して言えることですが、煙が拡がっている範囲=効き目のある範囲の目安、といえるので、蚊取り線香をなるべく身体の近くに置いていただくとより効果的です。蚊取り線香皿に入れて、腰などに吊るしてご使用いただければと思います」(笹岡さん)
半径1mのバリアであなたを虫から守る! 「虫コナーズ」
【商品名】蚊に効く 虫コナーズプレミアム プレートタイプ 250日 無臭(防除用医薬部外品)
驚くほど手軽に使えるのが、「蚊に効く 虫コナーズプレミアム プレートタイプ」です。
「こちらは火も電気も電池も使わず、吊るだけで屋内への蚊の侵入や、屋外で蚊を寄せ付けない効果を発揮します」と笹岡さん。
「お家のベランダや玄関はもちろんのこと、キャンプなどのアウトドアでも簡単・手軽に蚊の対策ができます。テントの入り口やパラソルの下に吊るしてご使用ください」(笹岡さん)
立体構造のメッシュの中に有効成分を練り込んでいるので、有効成分が雨でも流れ落ちにくく、太陽光による分解もほとんどないという優れもの。天気を気にせずに使え、最後までしっかり効きます。
効果は約250日間持続するので、キャンプのあとは自宅に持ち帰って使えるのもポイント。
もしも建物内やテント内に蚊が入ってしまったときに備えて、次でご紹介するスプレーを用意しておくと安心です。