捕まえたバッタを飼うなら
イネ科植物を食草としていることが多いバッタですが、種類によって好みはいろいろ。
坂本さん曰く、「捕まえたバッタをしばらく手元で観察するなら、いろいろな種類の草を入れてみて、どんなものをよく食べるか調べてみるとよいでしょう」とのこと。
意外と、野菜くずを食べることもあるそうです。
「イネ科の植物は細長いものが多く、バッタはそれらの草にとまって、縦方向の生活をしているので、飼育ケースは縦位置で使うのがおすすめです。また、繁殖を目指したり、卵から育てたりするのなら、脱皮するための環境が必要なので、紙製の卵パックなどを使って、壁や天井に足場を作ってやるとよいでしょう」(坂本さん)
責任をもってお世話をすることができない場合は、しばらく観察したら、元の場所に放してあげましょう。
【取材協力】
■坂本昇(さかもと のぼる)
プロフィール:伊丹市昆虫館館長、学芸員。専門分野は博物館教育で、伊丹の地域性を活かしたイベント事業「鳴く虫と郷町」などを担当。日本博物館協会棚橋賞、日本展示学会作品賞、論文賞などを受賞。