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空に浮かぶ雲の正体は何? 雲のことを知って雲と仲良くなる「雲の図鑑」vol.7〜あまぐも〜

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  • 空に広がる雨雲
  • ちぎれ雲が飛んでいる片乱雲
  • カタツムリと雨のイメージ

ひと口に雲と言っても、いろいろな色や形のものがあり、細かく分類すると数えきれないほどの種類があります。国によって、地方によって、文化圏によって独特の呼び方もあるようで、国際的な基準では「十種雲形(じゅっしゅうんけい)」という分け方もあります。しかし、それを知っている人は多くないでしょう。

一方、誰もが聞いたことのある雲が、雨を降らせる「あまぐも」ではないでしょうか。

雨を降らせるどんよりと黒い雲

分厚くて、太陽の光をさえぎるために、どんよりと暗い色をしている「あまぐも」。

「あまぐも」は低気圧や前線、台風にともなって発生する「乱層雲」の俗称で、地表からおよそ2000mから7000mの高さに発生します。そのため、下層雲に分類される、地表面から2000mくらいの高さにできる「層積雲」と、区別できないこともあります。

このような雲の上部がどこまでの高さにあるのかは、地上の私たちの目には見えません。

底が低い位置にあるため、都心の場合、東京タワーや高層ビル群などの上層階が、雲にかくれて見えなくなることもあります。

また、これらの雲の下には、「片乱雲」と言って、暗黒色のちぎれ雲が飛んでいることもあります。雨降りのなか、のんびりと空を見上げる人はあまりいないので、気づかれることはほどんどないかもしれませんが……。

「梅雨(つゆ)」と「五月雨(さみだれ)」

四季がある日本では、寒冷な空気をもたらすシベリア大陸の高気圧が押し出してくる冬と、温暖湿潤な太平洋高気圧が優勢になる夏とでは、大きく天候が異なります。

その入れ替わりの時期に、それぞれの高気圧が拮抗して発生するのが、「梅雨前線」「秋雨前線」です。古くは、梅雨時の雨を「五月雨(さみだれ)」と呼んでいました。旧暦では、梅雨の時期が五月だからです。

中国では、梅の実が黄色く熟す時期であることから「黄梅雨(こうばいう)」、あるいは湿度が高くてカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」とも呼びました。

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