初夏の訪れとともに、気持ちよく登山できるシーズンがやってきました。
アイゼンなどの装備品も多く、初心者にはハードルが高く感じる冬登山に比べ、軽装備でフットワーク軽く行くことができる夏登山。初心者が登山の経験値を上げるには、うってつけではないしょうか。
前回に引き続き、今回も北アルプスの女王と名高い燕岳を、1泊で登ってきた様子をお伝えします。
序盤からの厳しい勾配差のせいで、途中の休憩場所「合戦小屋(かっせんごや)」に着いたころには、すでにヘトヘトとなってしまった筆者。一息ついてから、頂上へ向けて再びスタートします!
夏にうれしいアレが名物の「合戦小屋」
「合戦小屋」に着いたところで、早速ここの名物であるスイカをいただきます。
このスイカは、燕岳の麓にある松本市波田町下原の特産品。下原集落は、国内有数のスイカ栽培に適した地域と言われています。
大玉で甘く、実が締まってシャキシャキしたスイカで、疲れた体に栄養と水分をチャージします。多くの登山客がオーダーする名物スイカは、「合戦小屋」に行ったらぜひ味わってもらいたい一品です。
お昼時だったこともあって、すっかりお腹が空いてしまった筆者は「山菜きのこうどん」も注文。こういうところに来ると山菜を頼みがちになるのは、自分だけなのでしょうか。
しっかりと休憩し、栄養を蓄えたところで頂上に向けてリスタートです。
ここからは登山口から「合戦小屋」までの山道、通称「合戦尾根」に比べて、勾配もゆるやかになり、いかにも稜線付近といった様子の道に変わっていきます。
とはいえ時折、なかなか急な山道も出現します。「合戦尾根」を登って足腰が疲弊してしまった筆者は、ペースを上げず、引き続きこまめに休憩を取りながら進んでいきます。
途中で、疲弊して進めなくなってしまった他のハイカーさんにエールを送りつつ、一緒に登っていきます。
山頂に着いたらまずはコレでしょ!
体力の限界を感じながらも、合戦小屋から約3時間、ようやく山頂の山小屋「燕山荘(えんざんそう)」に到着しました。標高2712m。まずは記念写真ということで、自分のザックを看板にぶら下げて一枚。
山小屋内に荷物を置いたら、早速、山頂からの景色を味わいに行きます。筆者にとっては、今回が初めての泊まりがけ登山。普段は昼間から酒を飲むことはない(寝てしまうため)のですが、このときほど明るいうちからビールを飲みたくなったことはありませんでした。
写真は山小屋の中ですが、外に持っていっても飲むことも出来ます。
おそらく今日一日で、700~1000kcalくらいは消費しているであろう体の隅々に、ビールのおいしさが染み渡りました。そして疲れていたこともあって、いきなり眠気が襲ってきます。
とはいえ、寝るにはまだ早い時間。周辺を散策したり、クッカーでお湯を沸かしてコーヒーを飲んだりして山頂を満喫しました。ちなみに、この日の夕食はカップそば。登山に行くとほとんど、そばかうどんを選びます。
「燕山荘」にはシャワーがないので、着替えて就寝準備をします。このあと、外に夜景を見に行く予定なので、インナーには「mont-bell(モンベル)」の「スーパーメリノウール」を選び、その上にロングスリーブTシャツを着て過ごしました。
山頂は気温差が激しいので、クイックに着替えられてかさばらないものがおすすめです。