「視認性」「保温性」に違いが出る帽子
帽子も登山に欠かせないウェアのひとつです。今回の冒頭にも触れましたが熱射病や日焼け対策だけでなく、落下物からの頭部直撃を避け、また衝撃を軽減させる役割を担います。
今回は頭部を登下山時の落石などから保護してくれるヘルメットにまでは触れませんが、南北・中央アルプスなどの人気の山々を抱える長野県をはじめ、最近では富士山でもヘルメット着用を推奨しています。高高度の山に挑もう、と思っているならばヘルメットも視野に入れていいと思います。
話をキャップに戻します、デザイン優先と感じなくもないですが、選ぶ基準の目安として以下に整理してみました。
【ハットタイプ】
いかにもの登山帽モデルですが、日焼け、日射病対策の代表的モデルです。登山メーカーのものならコットン系でなくポリエステルやナイロンといった化繊系素材を使用しているものも多く、コンパクトに丸めてリュックに収納しておくことも可能です。
【キャップタイプ】
野球帽などでおなじみのハットタイプは岩場の登坂、下り、そして雨天時の目視確認等で視野を広げるなどアクティブなシーンでは強みを発揮すると思います。
また、さまざまな機能を盛り込んだタイプをラインアップしているのもキャップタイプの特徴でしょうか。後頭部メッシュタイプからウインターシーズンに心強いイヤーカバー付きモデルなど、仕様もじつに豊富。
【ニットタイプ】
ビーニーなど冬山登山でよく見かけるニット系。保温優先ですが深い折り返しがあれば耳までカバーできるので、早朝出発の多い冬には最適かもしれませんね。ただタウンユース系のものには綿素材を使用したものが多く、発汗時の汗により蒸れたり、そのままで登頂し山頂では逆に寒さを強く感じることもあるので注意が必要です。
また、首後ろ回りへの直射日光を避けるシェードがついたタイプなど、UV対策を施したタイプもあります。機能性とファッション性の両面で選べる小物ウェアは、お気に入り探しで時間をかけるのもまた楽しいと思います。