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花言葉は「私に触れないで!」牧野富太郎にも縁がある 六甲山で夏に咲く「ツリフネソウ」【近畿エリア】

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タネができると「我慢できない!」ってどういうこと?

「ツリフネソウ」の花言葉はちょっと意味深で、「私に触れないで」。そして、属名の「Impatiens」は、ラテン語の「impatient(我慢できない)」が語源となっています。

どうやら、この花は触れられると「我慢できない」ようなのですが……、それって一体どういうことなのでしょう。

その謎を解くには、「ツリフネソウ」が花を終えるのを待たなければなりません。

道端で「ツリフネソウ」を見つけたら、果実ができていないか探してみてください。花の周辺に、小さな緑色のさや状のものがあれば、それが果実です。

そして、その果実がぷっくりとふくらんでいたら、そっと手で触れてみてください(「ツリフネソウ」本人は「触れるな!」と言っているかもしれませんが)。

すると、果実が勢いよく「パチン」とはじけて、中からタネが飛び出します。

つまり、花言葉と属名の由来は、「触れられると我慢できなくなって、タネがはじけ飛んでしまう」というところから来ているのでした。

はじけ飛ぶのは遠くへ行くための戦略

歩き回ったり、空を飛んだり、水中を泳いだりする動物や昆虫などと異なり、植物は自分では動くことができません。

しかし、「次の世代は少しでも遠くへ行き、新天地で繁栄してほしい!」と花が願ったからなのか、植物たちはタネを遠くへ運ぶため、さまざまな戦略を編み出していきます。

例えばタンポポは、ふわふわと軽い綿毛で風に乗ってタネを飛ばすし、カエデの仲間は、タネにプロペラをつけることによって風に舞って遠くへ行こうとします。

ホウセンカと同じ仲間の「ツリフネソウ」は、果実が割れるときの勢いを利用し、パチンコのような仕組みでタネを飛ばすのです。

タネが入っているさや状の果実は、中身が熟すと、何かの刺激によってくるりと丸まります。その勢いは思いのほか激しく、実際に触れてはじけ飛ぶのを見ると、大人も子どもも歓声を上げます。 とても面白いので、山歩きの際にはぜひ「ツリフネソウ」を探してみて下さい。

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