スキー板は進化中! 上級者も初級者にもメリット
またオールラウンドモデルに慣れたら新雪の深雪などに対応したパウダー用のモデルを選ぶなど、スキー板選びの楽しみ方は無限大のようです。
「最近は、オールラウンドモデルを履いた後にパウダースノー用のモデルに転向するという人も多くなりました。パウダースノー用は幅が広く設計されていて新雪に埋もれにくいんです。フワッと浮いているような滑り心地でやみつきになります。パウダーにハマって、ゲレンデではない山岳エリアで滑る、いわゆるバックカントリースキーに挑戦したくなったという方も増えています」(田近さん)
このように上級者の楽しみ方の選択肢も広がっていますが、初級者、中級者にとってもスキーはより身近なものになっているそう。カービングスキーが広まり初めての人でもスキー板を選びやすい状況が整ったと田近さんは話します。
「バブルの頃と比べると初めてでもスキー自体が簡単になったと思います。昔はただのまっすぐの棒のような板でしたが、今はくびれのついたカービングスキーが主流です。
曲がりやすくコントロールしやすいですし、以前よりも板の長さも短くなっています。長くなくてもスピードが出せるようになってきたんですね。初心者の方は長い板だと曲がりにくいので、自分の目線くらいの長さのスキー板から始めてください」(田近さん)
スキー板の新作は夏のうちにもチェックできるし、秋にはたくさんの新作スキーが店頭に並び出します。早めにお目当ての板の目星をつけておくといいでしょう。
最低限、自分がどのタイプの板が合うか、どのレベルの滑りを楽しみたいかを考えておくと、スキー板選びももっと楽しくなるはずです。
【取材協力】
■石井スポーツ 神田本館(東京都千代田区神田小川町3-10)
https://www.ici-sports.com/shop/kandahonkan/
田近 京さん
中学まで競技スキーをやっていたが高校時代は競技を離れる。大学時代にスキーを改めてスタート。今ではアルペンだけでなく山スキーも嗜む。テレマークスキーにも挑戦中。
【著者プロフィール】
■半澤則吉(はんざわ・のりよし)
フリーライター。福島県出身。父がスキーを教えていた関係もあり幼少期から競技スキーに取り組む。毎冬は週4~5度スキー場で研鑽を積むが、中学生で未練もなく引退。
以後は、雪山に行くことはなかったものの15年ぶりにスキーをしてみてその楽しさを実感。本格的に再スタートを計画中。 https://www.instagram.com/hanzawanoriyoshi/