キャンプで使うさまざまなアイテムは、防災用品としても役に立つものが多いです。不便なアウトドアで使うだけあって、充電式だったり、頑丈に作られていたり、場所を選ばず使えたりと、いざというときにも活躍できるだけの仕様を備えているのです。
そこで本記事では、「防災」の観点も含めて、キャンプ道具をセレクトしてみました。アウトドアギアに詳しい篠原義夫さんに、「ポータブルラジオ」「ポータブル電源」「水タンク」「ランタン」の注目製品をピックアップしていただきました。
手回し充電やスマホへの充電機能に注目「ポータブルラジオ」
【製品名:ソニー ICF-B300/実売価格:1万8200円程度】
キャンプ場で、ニュースや音楽、トーク番組などを楽しむための手段として、いまなお「ラジオ」は人気があります。キャンプ場や地域によっては、スマホの電波が届かないケースもありますし、手軽な情報入手手段として、ラジオはとても便利な存在といえます。
また、「災害時は基地局の故障などでスマホが使えなくなる可能性もありますから、そうしたときもラジオがあると便利です」(篠原さん)。ニュースはもちろん、天気や避難場所などの確実な情報を得られますので、安心して行動できますね。
“防災にも役立つラジオ”というと、「やはりバッテリー切れの心配がなく使える、手回し充電対応モデルが最適です。スマホへの充電機能やLEDライトなどの付加機能もあると便利です」(篠原さん)
ソニーのICF-B300は、手回し充電をはじめ、スマホへの充電機能など、便利な機能をしっかりと装備。単3形乾電池でも駆動するほか、太陽光充電にも対応しています。「肝心のラジオも、3.6cm口径のスピーカーを搭載し、ワイドFM放送に対応。選局がやりやすいのもポイントです」(篠原さん)
【主なスペック】
■電源:内蔵充電池、単3アルカリ電池×2
■電池持続時間(アルカリ電池使用時):約90時間(AM受信時。スピーカー使用)
■充電方法:手回し充電、USB AC充電、太陽光充電
■サイズ:幅132mm×高さ80mm×奥行き58mm
■質量:約395g
停電時でも安心のソーラーパネル充電タイプ「ポータブル電源」
【製品名:製品名:Jackery Jackery Solar Generator 1000 Pro 80W ポータブル電源 ソーラーパネル セット/実売価格:17万8600円程度】
災害発生時に、最も心配になるもののひとつが、電源です。キャンプの場合も、”非日常”を求めているとはいえ、スマホなどの充電や、扇風機など電源が必要な場合は、やはり欠かすことができません。「そんなときポータブル電源があると、ちょっとした小型家電も使えるので非常に重宝します」(篠原さん)
ポータブル電源は、防災アイテムとしても人気ですが、災害発生時に停電になると、ポータブル電源自体の充電ができなくなってしまいます。「そんなリスクを回避するには、ソーラーパネル充電対応タイプを利用するのがベストです」(篠原さん)
そこで注目したいのが、人気ブランドであるJackeryの「Jackery Solar Generator 1000 Pro 80W」です。高速充電に対応したモデルで、ソーラーパネル(両面発電仕様)とセットになったモデルが用意されています。
1002Whと大容量ながら、本体サイズは、幅340mm×高さ255mm×奥行き262mm、約11.5kgと比較的コンパクトなのもポイントです。キャンプのお供に、そして停電時の備えにピッタリの一台と言えそうです。
【主なスペック】
■定格容量:1002Wh
■定格出力:1000W
■出力端子:AC×3、USB-A×2、USB-C×2、シガーソケット×1
■充電時間:約1.8時間(コンセント使用時)、約17時間(80Wソーラーパネル1枚使用時)
■URL:https://www.jackery.jp/products/jackery-solar-generator-1000pro-solarsaga-80
使うときは自立&収納時は超コンパクト「ウォータータンク」
【製品名:製品名:岩谷マテリアル ウォッシャブルウォーターバッグ5リットルタイプ/実売価格:1540円程度】
水タンクは、キャンプの必需品のひとつです。キャンプサイトでは水道代わりになりますし、水を汲みに行く頻度も減らせます。災害時は水の確保も重要ですから、防災アイテムとしてもぜひ備えておきたいアイテムです。
ただし、便利なアイテムですが、ネックとなるのが水タンクのサイズです。プラスチック製のタンクはけっこうかさばるため、「キャンプの荷物が増える原因にもなりますし、家での保管スペースもそれなりに必要になってきます」(篠原さん)。普段はまず使わないものなので、わざわざ保管スペースを割くことに抵抗を感じる人も少なくないでしょう。
そこで注目したいのが、岩谷マテリアルの「ウォッシャブルウォーターバッグ5リットルタイプ」です。「水を入れると自立して使え、使わないときはコンパクトに畳んでおくことができます」(篠原さん)
使用時のサイズは、幅355mm×高さ370mm×奥行き190mm。カラビナなどを使って吊るすこともでき、コックはレバー式なので手がふさがることもなく、使いやすいです。水の注入口も広く、内部までしっかり洗って乾燥できますから、衛生面が気になる人でも安心して使えます。
「使っていないときは、バッグの中に医薬品や保存食なども入れておけますので、ちょっとした防災袋代わりとしても役に立ちます」(篠原さん)。使いやすくて、収納時はコンパクトになるウォーターバッグは、まさに、キャンプ用品兼防災用品として注目のアイテムです。
【主なスペック】
■容量:5L
■フィルム材質:ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル
■カラー:オリーブグリーン、サンドベージュ、クリア(透明)
■URL:https://www.imcjpn.co.jp/product/a/004_001.html