キャンプ場に着いたら、まず自分のサイトを確認して、どのようにサイト内をレイアウトしようかと考えると思います。
サイトの形状や方角などによって、テントを張る位置、調理をする場所、テーブルを置く場所などを決めるわけですが、天候や季節によっては工夫が必要になる場合があります。
できるだけサイトで快適に過ごせるように、設営のノウハウをきちんと心得ておきたいですね。この記事では、夏の暑さや紫外線対策を考慮したキャンプサイトの設営方法を、ベテランキャンパーの篠原義夫さんに教えていただきました。
暑い季節は林間や木陰のできるサイトを選ぼう
夏場は、日差しをある程度遮れる場所にテントを張ったほうが、やはり涼しく過ごすことができます。そこで、まずはキャンプ場選びですが、「頭上が枝葉で茂っているような林間サイトを選ぶのがベストです」(篠原さん)
そういった頭上が覆われた林間サイトであれば、紫外線なども遮ることができて安心です。とはいえ、古い樹木などは倒木の可能性もゼロではありませんので、テントを張る際は木の状態を確認することが大切です。そのうえで、「問題がなさそうでも、少し離れて設営したほうが無難でしょう」(篠原さん)
ただ、暑い季節に木陰でのキャンプはホッとしますが、あまりに薄暗い場所は考えものです。
というのは、「日光が当たりにくい場所はジメジメしやすく、虫が多く潜んでいる可能性が高いため、虫刺されなどの被害に遭いやすいからです」(篠原さん)。枝葉の茂り具合などもよくチェックして、かなり鬱蒼と生い茂っているようなサイトは避けたほうが無難でしょう。
日差しをしのげる空間を作ることが大切
次に、設営についてですが、夏場のキャンプでは、テントのキャノピー(ひさし)やタープを活用して、日差しをしのげる空間を作ることが大切です。
また、時間経過とともに太陽の向きも変わってきますから、状況に合わせて対応することも意識しておきましょう。「タープを利用する際は、朝方は東側を下げ、夕方は西側を下げるようにすれば、効率的に日差しを遮ることができます」(篠原さん)
一方、テントの向きは、景観や風向きなど、さまざまな条件を加味する必要がありますから、日差し対策だけで決めるのは難しいところがあります。
それでも、日中は熱がこもらないように前後左右の出入り口を開けたり、メッシュスクリーンにしておいたりなど、できる限り、通気性は確保しておきましょう。