スズキ・エブリイやダイハツ・アトレー(ハイゼットカーゴ)、ホンダ・N-VANといった、いわゆる「軽バン」と呼ばれるカテゴリーの使い方は、昨今のアウトドアブームによりだいぶ様変わりしました。
それまでのような単にモノを積載・運搬する商用車としてだけでなく、車中泊やキャンプといったいわゆる「外アソビ」する際のベース車として、なかでも1人〜2人で使うユーザーから軽バンは高い支持を得るようになっています。
そこで今回は“ギア”または“相棒”として活躍する軽バンで車中泊キャンプをして同じ境遇の仲間ができ、それ以降のライフスタイルがより豊かになったという、2組の軽バンユーザーをご紹介していきます。
納車前にディーラーで採寸の本気! 「ベットキット」はフル自作
前の愛車の車検で、代車としてたまたま借りたホンダのがN-VANだったが、見た目と使い勝手のよさに惚こみ、その後すぐに購入。納車前からD.I.YでN-VAN用のベッドキットを作り始めてしまったという「ちぎすけ」さん。筋金入りの軽キャンパーである。
特筆すべきは、完全なる生活空間と化したリアスペース。2列目以降を完全フラット化したうえで、左右に棚を設けてそこにシンクやIHヒーター、電子レンジなどをレイアウト。ベッドの下には冷蔵庫とエアコン本体、またサイドパネルには換気扇、天井には調光機能付きライトをインストール。その天井は制振材と断熱材まで入れてしっかり熱対策済み。
ベッド下にはエアコン本体を収納。右サイドパネルの棚に吹き出し口を設けて、そこから送風できる仕組み。エアコン本体の隣に引き出し式の収納ボックスも作成。天板を設けたことでテーブルとしても使用可能だそう。
前席は運転席のエアコン吹き出し口のデットスペースを活用した自作ドリンクホルダーや助手席ダッシュボード側に自作テーブルを追加。その下段には電源系のスイッチを収納している。
外装に目を戻すとルーフラックにはD.I.Yでウッドパネルを敷き詰め、その上に75Wのソーラーパネルを積載。1〜2日であれば問題なく使える電力を供給してくれる給電システムもしっかり。ルーフラックには横方向に展開が可能なサイドオーニングを装備する。
そのラックへのアプローチ用としてN-VAN専用のリヤラダーを追加。それ以外はカスタマイズメーカー・ダムド製のシンプルでレトロな丸テールテールレンズ交換をしたり、マッドガードを追加する程度の「プチカスタマイズ」にとどめ、基本はノーマル状態をキープしている。
なおイワタニのコンロ「タフマンジュニア」を楽に持ち運びできるように自作したというという、コンロ収容テーブルも秀逸。真似してみたいキャンプアイデアだ。