夏のレジャーシーズンを迎え、登山やハイキング、トレッキングに出かける人は多いことでしょう。なだらかな山、ある程度傾斜のある山など、目指すところはさまざまでも、意外と普段とは違う筋肉を使うもの。ちょっとしたカラダの事前準備を行うことで、疲労や筋肉痛・腰痛を減らすことができるカラダのゆるめ術を、整体師の高橋さんに伺ってみました。
さするだけの筋肉の事前準備
「山登り、山歩きなどでは、なるべくリラックスした状態で、まんべんなく筋肉を使うのがポイント。ヒザなど部分的に負担をかけないようにすることが大切です。事前に、歩くために使いたい筋肉にちょっとした刺激を与えることで、その部分の優位性が上がり、歩きやすさにつながり、疲労度が軽減されます」
【CASE.1】太もも裏マッサージ
01. 足を軽く開いて前屈し、上半身の力を抜いてだらんとした姿勢になる。
02. 太もも裏の上部、お尻の真下にあたる部分を両手でさする。
太もも裏=ハムストリングスは、体幹と連動して股関節の動きに大きく関わっています。ヒザの動きや足腰の強さなど下半身全体にかかわる筋肉なので、山登り・山歩きには重要な部分です。太もも裏マッサージを事前に行うことで血行がよくなり、さらに脳へ指令を送ることにもなるので、太もも裏を使いやすくすることができます。
足の動きに関連する前鋸筋を刺激
【CASE.2】前鋸筋マッサージ
01. 右手で、左のわきの下の後ろにあたる前鋸筋に手を当て上下にさする。
02. 反対側も【01.】と同様に行う。
前鋸筋とは、脇の下にある、肩甲骨~肋骨(第1~第9肋骨)についているノコギリ型の筋肉です。前鋸筋は、体幹を支える筋肉群から股関節まで全身をつなげる筋肉のひとつなので、ここを事前にマッサージすることで、歩くための筋肉以外の部分を活性化させ、足への負担を減らすことができます。