意外に見かけることが少ない 【ニホンヤモリ】
「『ヤモリってよく聞くけど珍しいの?』という人もいるかもしれませんが、実際に見かけた人はさほど多くありません。やはり夜行性のため、いても気づいていない人が多いようです。ニホンヤモリと名乗っているわりには、日本の固有種ではなく、外来種と考えられています。名前の似ているイモリとの違いは、ヤモリは爬虫類でイモリは両生類という点です。
ヤモリは漢字で家守と書き、昔から縁起が良い生き物と言われています。ゴキブリや蛾などの害虫を食べてくれるので、まさに家を守ってくれる生き物です。白いヤモリはとくに、見ると金運アップにつながると信じられています。アウトドアで見つけたらラッキーです」
「ちなみに、都合が悪い人間を切り捨てることを『トカゲのしっぽ切り』と言いますが、ヤモリもトカゲ同様に天敵から逃げるときに、自分の尻尾を切り落とすことがあります。
尻尾を切り落とすことを自切(じせつ)と言いますが、トカゲもヤモリも自切をした後に生えてきた尻尾は完全には元通りになりません」
■ニホンヤモリ
■有鱗目 トカゲ亜目 ヤモリ科、爬虫類
■分布:本州、四国、九州、対馬
幻と言われている生き物も、アウトドアに行くと意外に身近にいることがあります。多くは夜行性という特徴を持っているので、夜のキャンプ場で目を凝らしてみてください。もしかしたら、彼らに会えるかもしれません。
【取材協力】
■白輪剛史(しらわ つよし)
■プロフィール:レップジャパン代表取締役、体感型動物園iZoo(イズー)園長、体感型カエル館KawaZoo(カワズー)館長、波勝崎Monkey Bay園長、動物園予備校アニマルキーパーズカレッジ校長、一般社団法人日本爬虫類両生類協会代表理事、ジャパンレプタイルズショーを主催。爬虫類両生類研究家として、講演、執筆、メディア出演など多数。
■iZoo http://izoo.co.jp/
■KawaZoo http://kawazoo.jp/